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日本に子供向けアニメはほとんど存在しないという話のことを語る

片淵監督のインタビュー記事が面白かったんだけど、子供向けアニメがほとんど存在しないと言うのに素直に驚くなど。
と、言うのも個人的に楽しめるアニメって必ずしも大ヒットしているアニメとは限らないわけで、で、とくにヒロアカとか「七つの大罪」とかそういった少年誌掲載マンガを原作とするような奴は結局ティーンが中心で、もう俺達オッサンには辛い作品になってるって事なんだろうなーとか思っていたので。
で、思うんはそれらが「子供向きではない」と言うよりは、むしろ世界的視点からは「子供向け」として十分に安全で教育的ではないからこそ「子供向けではない」と捉えられるのではないかってことなんだが、これは同時に作る側が自らが幼児化することばかりに集中していて大人としての責任みたいなものを放棄してしまっている…と言うか大人としての責任とは売上を上げることだみたいなところに集約し過ぎてしまった結果なんじゃないのかなって思えるわけで。
逆にガチの大人向け作品が無いって話にしも、個人としての自我が確立した大人が少ない社会であるってことのもうひとつの表現なのではないのかなと。
あと、どちらかと言えば個を押し殺すことばかりが大人の条件となってしまった社会においては、成熟はポジティヴなものとして捉えにくく、ただ老化や死のような宿命としてのみあって、その中で個を取り戻す様式は思春期の延長のような表現型を獲得してしまうんじゃないかとかも。