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ラブコメのことを語る

自らと異なる性指向向けのラブコメを見て「ああ、こういう指向の奴は結局こういうのが好きなのか。バカだねぇ」みたいな反応をする人っている。
たとえば「男性が好きな女性って結局都合の良い男が好きなんだね」みたいなの。でもこの例の語りは「女性が好きな男性って結局都合の良い女が好き」としか言えないようなラブコメが掃いて捨てるほどあることを完全に失念した語り口でもある。勿論それを語る人がそういう都合よくツボを押してこようってラブコメ全般を嫌っているが、その語りが酷く言葉足らずだった可能性も捨てられないが、しかし言葉足らずな人がとりあえず憑依されるのはそのへんにある語り口なので、少くともこういった語り口そのものにはある性指向の持ち主に対する嫌悪感を伺うことができると思う。
なんつーか、こういうの見て思うのって、他者の浅はかさを見出そうとしてむしろ自らの浅はかさを晒しているような例を見ると「人を呪わば」と言う例でもあるなと思うわけだけど、むしろ自らの性指向の形に置き換えて見たら、「ああ、結局みんなそうだよねー」って暖かい気持ちになってハッピーなのにねとか思う。
もちろん、ハッピーなものにとりあえず警戒するってのは思春期以降はあるもんだけど、単純に高校生ぐらいとかで警戒すべき対象の厳選が進んでいない結果そういう語りになってしまうってこともある。ただいい大人がそうだったりするとそれはそれで何か問題も孕んでいそう。