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のことを語る

読みかけで止まってたものを読みとおしておきたくて、ブッツァーティ「タタール人の砂漠」。

そのときまで、彼は気楽な青春期を歩んできたのだった。その道は若者には無限につづくかに見えるし、また歳月はその道を軽やかな、しかしゆっくりとした足取りで過ぎ去って行くものだから、誰もそこからの旅立ちに気づかないのだ。(岩波文庫,脇功訳,p.72)

まだ序盤なのに唐突に(30章あるうちの6章の終わりの4ページにわたって、書評からこの本のテーマであろうと想像されていた、胸にぐさっと刺さる)総括が入って、確かにぐさっと刺さった。残りのページでは何が書かれているのだろうか、さらにぐさぐさくるのだろうか、それともぐさぐさきたあとのことまで書かれているのだろうかとどきどき。