冬のプラハとウィーン。すごく不思議なんだけれども、旅先で会う人って、大体同じくらいの歳や感性の持ち主になる。角田光代さんの何かのエッセイに書いてあったように、ゲストハウスのドミトリーとちゃんとしたホテルの個室では出会う人が違うのだ。2枚目の写真を撮った日、ぼくは朝まで韓国の女の子と飲んでいたんだけれど、「将来のあてはないけど、とりあえずポーランドに住む姉のところまで行く」と言ってたし、ぼくはザルツブルグに行くか、チェコに戻るか迷っていた。結局、ぼくはチェコに戻ったんだけれども、地図で見ると、ものすごいルートでドイツの空港まで戻っていた。「とりあえず何とかなる」というギリギリのところで、みんな旅をしてたんだなと懐かしく思う。たぶん、今はそんな旅はもう無理だと思う。
旅行のことを語る