渋滞でなかなか進まない道路を走りながら、人生で初めて付き合って同棲していた恋人のことを思い出していた。「映画脚本家になる」というぼくを、親身に支えてくれた、かけがえのない人だった。その彼女は、いつも一緒にどこか新しいお店や買い物に出かけたがっていた。基本ひも体質なぼくは、ずっと彼女の部屋で本を読んだり、脚本を書いたりしていて、なぜそんなことがしたいのかが一ミリも分からなかった。でも、ようやく今日、彼女は「そういう店で愛を確かめたかったのだ」とハタと気づいた。贈り物も欲しがらなかったけど、たぶん誰よりも楽しみにしていた。その頃と同じように、ただ何かを考える日々に入った今だから思うのかもしれないけど、ぼくはそういう人にこそ、ちゃんとプレゼントをあげたり、ささやかな節目をちゃんと祝える男になりたいなと猛烈に思った。必死で生きて、一年以内にそういう男になりたい。なるぞー!
自分(id:happysweet55)のことを語る