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紅茶のことを語る

昨日テレビドラマ『相棒』を観ていて、右京さんの語る「オレンジペコ」や「ゴールデンチップ」の解説がどうも気になり、過去に買って貧乏くさくもとってあった紅茶缶をひっくり返してまじまじと見たけれど、日本語のラベルがベタっと貼ってあったり、もしくはアルファベットやロシア語やフランス語らしき文字はあったものの、持っている本に書いてあった「紅茶の等級区分」らしき表示は見当たらなかった……あまり高い茶葉を買ってないということだろうか。

磯淵猛 著『基礎から学ぶ紅茶のすべて』によると、紅茶の等級区分(グレーディング)は

(ホールリーフ)
GFOP(Golden Flowely Orange Pekoe)
FOP1(Flowely Orange Pekoe One)
FOP(Flowely Orange Pekoe)
OP(Orange Pekoe)

ホールリーフ(粉砕していない茶葉)だけでも4段階に分かれると書いてある。 
そして、「それぞれの大きさと形状は統一規格があるわけではなく製茶工場でふるい分ける金網の目のサイズによって長さや太さなどに違いが出てくる」
とあるため暗に「紅茶の等級なんて製造元によって違うためあってないようなものである」と言っている気がする。 超解釈しすぎ?

そして本当に存在するのかわからないが都市伝説のように語られる「ゴールデンチップ」とは。

ゴールデンチップ、シルバーチップと呼ばれる茶の新芽だけを摘んで集めた紅茶。 伸びて産毛に覆われた芽を乾燥させると銀色に光る。 これをシルバーチップと呼んで、ダージリンやアッサムでは春先に摘まれることが多い。 ゴールデンチップも芽の部分をいうが、時期が異なる初夏や秋摘みの茶葉は芽の生育が良く、長く太く成長している。 この部分を乾燥させると黄色みががった金色に見えることからゴールデンチップと呼ぶ。

とある。紅茶好きであればシルバーチップ(入り)は飲んだことがあるかもしれない。 つまるところ紅茶における新茶である。
なんでゴールデンチップがまぼろし~(IKKOボイス)と言われているかというと、本来の収穫時期である春先に茶葉の一番いいところである一番茶の新芽を収穫しないで初夏までとっておく必要があり、しかもその新芽のみを集めたものとなるわけだ。
いや無理じゃろ……日本茶には「芽茶」というのがあって、その名の通りチャノキの芽だけを集めたものがあるが、柔らかくて砕けやすいためむしろ等級の低いお買い得なお茶扱いされている。 そもそも紅茶って揉捻の工程があるから一芯二葉の下の三葉ぐらいが適しているって言われてるのではなかったかな……などと考えれば考えるほどふだんあまり使われないbicの頭の中は混沌を極めていた。