母の実家へ。小さい頃には不思議に想っていたことが、この歳になると分かることがよくあるんだけど、母の実家には2階だけで10部屋以上あって迷路みたいに広いのだ。で、一階は工場になってるんだけど、この2階の謎の部屋たちはぼくが生まれる前の時代に住み込みで働いていた人たちが暮らしていた遺物だったのだ。
そして、ぼくが遊んでいた1階の謎の巨大スペースは30人の従業員さんが働いていた場所だったのだった。母が育った部屋がホテルのように絨毯がふかふかだった理由もよく分かった。外から見ると、昭和のボロいコンクリートの建物。でも、亡くなった祖父と祖母は昭和30年から令和までの約70年間、本当によく頑張ったんだなと思った。そこにはある時代まで沢山の若い人たちが住み、働いていたのだった。
正月のことを語る