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テレビのことを語る

先日、NHKで放映されていた『映像の世紀 バタフライエフェクト』の「ルート66」の回がすごくよかった。映画『インターステラー』のアイデアの基になった約8年続いた中西部でのダストボウル(砂嵐で作物が獲れなくなった)の発生(1931-1939年)、それを受けてのカリフォルニアへの移住と移民拒絶(スタインベックの『怒りの葡萄』の話だ)、第二世界大戦を受けてのカリフォルニアなど太平洋側での軍需の高まり(と移民の定着)、自動車旅行ブームと沿線の繁栄、ラスヴェガスの勃興、中西部での核実験の実施、沿線住民の黒人差別と『グリーンブック』の発行、公民権運動、60年代のヒッピーブーム、映画『イージーライダー』とジャック・ケルアックの『路上』、どこにも辿り着けないアメリカ、70年代のベトナム戦争終結、4車線の州間高速道路の発展、ルート66の衰退と消滅、リーマンショックと現代の移住労働者(映画『ノマド』の世界)の発生など、現代アメリカの歴史をほぼ振り返ることができるすごい回だった。個人的に車でルート66を横断してみたいのもあるんだけれど、まさに小さな揺らぎがルート66という世界そのものをつくったという衝撃的な回だった。
https://www.nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92LXV/episode/te/Y34MR4RZQ9/