AmazonPrimeで『ツイスター』が無料公開になっていたので視聴。ちなみに『ツイスター』は、ぼくの好きな映画ベスト3位で、『フォレストガンプ』や『コンタクト』に迫る名画だ(4位以下は気分で変わる)。公開中の『ツイスターズ』とは別作と言えるくらいよい理由は5つある。①まず脚本を原作者のマイケル・クライトンが妻とともに執筆してて、人物描写に深みがある。小さなエピソードやシーンがとてもいい。②監督が数ある名作の撮影監督を経たヤン・デ・ボンであったこと(『スピード』に次ぐ2作目だった)。映像の質感、カットが段違いに美しい。かつ恐らくだけれど、スピルバーグはじめ製作陣が演出や見せ方に、相当いいアイデアを提供していたんじゃないかと想像します(スリルのあるシーンや人間の気持ちの見せ方が映画の教科書そのものなのです)。③音楽が圧倒的にいい。『ツイスター』にはヴァン・ヘイレンやリサ・ローブをはじめ多数のアーティストの素晴らしい曲が使われていると同時に、現在もテレビで多数使用されているくらいテーマ曲がいい。作曲は『スピード』だけでなく、『バッドボーイズ』『コンエア』などのジェリー・ブラッカイマー作品を手がけているマーク・マンシーナである。④役者がいい。主人公を演じるヘレン・ハントとビル・パクストンの表情と外見がとてもいい。ぼくはビル・パクストンが『タイタニック』で富豪の役で登場した時、ショックを受けたくらいこの映画が好きだ。⑤自然や科学に対する思想がいい。公開から30年後の『ツイスターズ』では自然は制御できるものであるという無知さを提示していたが、科学はまず緻密な計測とデータ分析があって、それから対処法の検討が基本なんだけれど、「計測」と「予防」に徹していたテーマがよかった。ぼくが『インターステラー』がコンタクト』に劣ると感じる点もここで、人間は自らの生態環境を人工的にはつくれないと思っているからです。そんな感じで、それでも別作品でもリメイクされて嬉しいと思うファンの感想でした。ちなみに、ぼくは何か落ち込んだり、気分がパッとしない時にはこの映画を一番よく見ていて、この映画に登場するオクラホマ州のワキタに施設された『ツイスター記念館』という施設に行ってみようかと本気で考えたことがある人です。やっぱり、この映画作品は奇跡の一作だったんだよなと思う。
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