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はてなハイカーたちの小さい頃の話が聞きたいなのことを語る

「ダイヤブロック」が大好きで、一人遊びはほぼブロックという日々が結構長く続いた。
英国からの帰国子女だった友人がこれみよがしに薦めてきたバタ臭い「レゴブロック」には全然興味がわかなかった。
それというのも、ダイヤブロックは「おうち」を作るためのキットが豊富にあったから。
(レゴにもあったかもしれないが)

しかも見本パンフレットにあるような、三角屋根のメルヘンチックなお家は絶対作らなかった。
その外観は確かに家の体裁が整っているけれど、内部はほぼ空洞。しかも居住面積が狭い。それが許せなかった。
もちろん写真と同じものを作るなんてのも嫌だった。
したがって作成するのは現実的な家。しかも当時流行していた「中二階(スキップフロア)」のある4LDK。
もちろん屋根はフラットに。これも当時の北海道で流行していた無落雪屋根を意識した。
壁の色合いはなるべく落ち着いたものに統一し、階段の形状は必ず直線にならないようにするのがマイルール。
各部屋の採光を確保するために吹き抜けを採用したりと、我ながらいいアイディアが次々に浮かび、
作りなおすたびに本格的な住宅が出来上がるようになっていた。

そしてついに自分でも最高傑作となる理想の家ができ、大切に飾って悦に入っていた。
シンプルな外側からは分からないが、この中には匠のアイディアが満載なのだ。究極の自己満足だ。

しかしそのブロック住宅が、遊びに来ていた従兄弟によって「ロボット」に作り替えられるという悲劇が発生。
泣く泣く作りなおそうとしたけれど、最もうまくできた中二階とその下にあるガレージは再現できなかった。
外側から見るとただの四角い箱だったのかもしれないけれど、そこには自分の試行錯誤の末に辿り着いた理想と夢が詰まっていたのに。
「また作ればいいじゃないー」
と軽く言われたけれど、そんなに簡単なものじゃあないんですよ(´・ω・`)