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うちのおとんのここが油断ならないのことを語る

若い頃母の料理に対しての評価を口にするのは「うまくないね」だけで、
「うまくない」でないときは黙々と食べているのが通例だったらしくこれに母は不満だったとか。
その割に食べたいものを聞かれると「コロッケ」「ロールキャベツ」とか答えていて
晩年、そのコロッケをみんなで食べてる最中いきなり「お母さんのコロッケが一番おいしいね!!!」とのたまった。
これには一同ひっくり返った。
後に母が思い出話をしていたときのことだが、ある日の夕食のおでんを父が
「一回り食べたから、もう一回り。」と言いながらお代わりしていたというのだ。
聞いた当時は「何言ってんだか(プ」だったらしいが、要は「全部おいしいからまた食べるね。」ってことだった。
生前は喧嘩ばかりしていたくせに、その頃になると「あんなにいい人はいない。」としみじみ語っていた。
それを聞いた私はつい「本人に言ってやれよ。」と口答えしたが、どうせ今も喧嘩しているに違いない。