ニューヨークのリトルイタリーで「テーブルクロスがギンガムチェックの店にハズレなし」という根拠のないルールを適用して目についた店に入ったら、店頭のディスプレイにはコットンのギンガムチェックのクロスがかかっていたのに店内のテーブルはビニールクロスだった。
ヤバイ出よう思ったが時すでに遅く大仰な笑顔のウエイターに阻まれてやむなく何品か注文。
ワインは一口飲んでから数分後には軽い頭痛が始まるレベル。
パスタの茹で加減はもちろんでろんでろんのアメリカンでソースは冷凍食品の味。
でもここまではまだよかった。
まずいまずい言いながら食べるのって素敵じゃないよね、などと日頃言ってる手前、P氏もわたしもなんとか場を楽しもうと頑張った。
だが最後に出てきたデザートはぼろぼろに乾いたスポンジケーキの上に生コンのようにもったりした激甘の生クリームをピラミッド型に塗り固めて原色に染めたジェリービーンズをまき散らした物体で
恐る恐るスプーンの先で少しなめてみてからP氏とわたしは視線を合わせ黙ったまま席を立ち、店を出た後もしばらく呆然としていた。
一番まずかったもののことを語る