祖父母も両親も私に「偉い人の言うことが間違っていても、理不尽でも黙って言うことを聞くしかない。黙って言うことを聞いていればいいんだ」というようなことを私たちに言って聞かせたものなんだけど、当時不思議だったのは二点あって、大きい方は「そうしたら何かいいことあるの？」ということで、考えてみれば誰も「そうしていればいつか幸せになれる」とか「そうすれば事態は良くなる」とは言わなかったなあ。「選択肢がない」と言うだけで。もう一つは大きいか小さいかわからないことで、「なんで『偉い人』が理不尽をまわりに強いることが前提となっているんだろうなあ」ってこと。祖母は私が結婚したとき、すごく悲しそうな目で「がんばれよ」って言った。あれは「お前の夫もそのうち理不尽きめるだろうけど、我慢するしかない」ってことで、でも私の夫理不尽しないし、そもそも他人に理不尽強いない人いっぱいいるし。他人に理不尽強いる人ってそこまで多くないっていうか、一人いるとしっちゃかめっちゃかになるから印象強いし対応難しいけど、でもそこでじっと我慢して理不尽を先送りするのもまた理不尽だよ。おばあちゃんもお母さんも理不尽な目に遭って辛かったのに、自分も理不尽しちゃったんだよ。それが弟に今めぐって大変なことになっちゃってんだよ。
というようなことを昨夜、官邸前抗議にサイレントスタンドで参加して考えていました。