以前(*この話書くの二度目かもしれません)、映画館のロビーで開場待ちをしていたら、ある人が別の人に向かって「落ち着きのねえ女だな」って言ったの。そんで私は「そんな彼氏とは別れちゃいなよ」と内心思ったのですが、驚いたのはここからで、その二人、無関係だったのです。その人は見ず知らずの赤の他人が、映画館のロビーで売店を見たり、ポスターを見たり、ちらしを探したりといったごくごく平均的な行動をしている(別にうるさくもなんともなかった)のを見て、「落ち着きのねえ女だな」って急に言ったの。そんで、ああ、この人、インターネットでせっせと悪口書いているうちに、おんもでもこうやって見ず知らずの人にぶつくさ言う人になっちゃったんだなって思いました。
そんで、こういう場面を見ると思い出すのが、爆笑問題の田中が「ネットで悪口書くのとか信じらんない。そんなに言いたかったら海に向かって叫べばいいじゃん」と言ったことで、「海に向かって悪口叫ぶって、この人、やっぱりかわっているなあ」って思いもするのですが、少なくとも「海に向かって叫ぶ」ことを考えると多少美意識が働いて、悪口もそれなりの言葉遣いになるかもしれません。
それでさらに考えるとインターネットを虚空ととらえるからくっそみたいなおもしろくもなんともない馬鹿丸出しの悪口を書いてしまうわけで、「海……」とか「宇宙……」って捉えると何かの訓練になるんじゃないかな。
雨子のことを語る