「家族の会話」
(1)
雨子「(夕食後、とくに何の意味もなくももちのDVDをかける)」
雨夫「……ぼくは、雨ちゃんによって、この曲を何度、聞かされたことだろう……(死んだ目)」
雨子「聞かされ『た』って言ってるけど、これからも繰り返し聞き続けるんだよ」
雨夫「なん……!」
雨子「一生」
雨夫「……!」
(2)
雨子「(傍若無人にフィギュアスケートグランプリシリーズロステレコムカップにテレビを合わせる)」
雨夫「……あれっ、こないだ NHK杯だかなんだかやってたよね?」
雨子「うん」
雨夫「またやってるよ?」
雨子「グランプリシリーズつって、毎週大会があるんだよ」
雨夫「えー! そんなの大変じゃない!」
雨子「うん……ねえ、何年いっしょにこの時期を過ごしているのよ、毎年こうじゃない……!」
雨夫「え〜」
雨子「しっかりしてよ(ぽかすか)!」
雨夫「え〜」
雨子のことを語る