「今読んでいる本でおもしろいところがあったの。どうしてもそこんところを言いたいから聞いてくれる? 宇宙船に乗ってて、ある人物がコンピュータに『お茶ちょうだい』って命令したらすごいまずいのが出てきたの。そんで『お前悪食かよ』とか『お茶の歴史を教えてやる』とか叱りつけたら、コンピュータがすべての業務を停止して、お茶について学び始めちゃったのね。そうこうしているうちに、なんかしらん、攻撃され始めちゃって、他の乗員が『おいおいおいなんでうちのコンピュータは沈黙してんだ』つうたもんで、さっきの人が『これこれこういうわけで今お茶の勉強をしているからしばらく動けない』つうたら、なんと、攻撃の最中に降霊会が始まったの。何かっていうと、祖先を呼び出して対応法を聞こうってのよ。あははは、はははははは」
と私が言ったときの夫の悲しそうな、不思議なものを見るような目が印象的でした。
家族今日の夫のことを語る