春名風花さんと平田オリザさんの対談を読んで、相手に専門知識がないとわかっているときにどういう言葉遣いをするかっていう問題について考えました。専門用語を使わずにかみくだいて説明しようとすると、結局厳密でない、不正確な表現になり、遠回りどころか間違いを含みながら進むことになってしまう。例えば「『言文一致』とは、日常話すような言葉で文章を書くことです。夏目漱石が完成させたと言われています」ってところなんか、どうなんでしょう。書籍だったら通らない文言で、平田氏もこうは書かないと思います。他にも「書籍だったらこうは書いていないのではないか」ということろがたくさんありました。でも、ああいう対談みたいな形式で、学生さんに説明するんだと思うと言っちゃうのかな。
私は一般書でも、というか日常においても、必要な場合は専門の立場、用語を説明しながら厳密な言葉遣いをしていくのが結局はわかりやすいし近道だと思う方なので、どうかなって思いながら読みました。
雨子のことを語る