『ビール・ストリートの恋人たち』("If Beale Street Could Talk" 2018 バリー・ジェンキンス)
・"If Beale Street Could Talk" という原題。口の中でこの言葉をころがしてみて、「それでも裁判所は黙殺するのでは」という気すらする今と考えると、この邦題にたどりついた理路が想像できる。
・愛し合う人たちが好きなんだ、愛し合う人たちを支えたいんだよというような台詞が出てくる。気は弱そうだけど優しさが分厚い大家さんや、レイシストコップに決然と立ち向かうお店のマダム、苦痛に顔をゆがめるティッシュの背中をあわててさすってくれる上司、それに何と言ってもティッシュの家族。自由がないようでいて、本質的に自由な人々。
・ティッシュの家族は私がこどもの頃何度も想像した理想の家族によく似てた。そしてああいう家族は結構ある。
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