十八世紀の半ば過ぎに起こった産業革命を経た国々が、自国の小さなマーケットから溢れちゃうくらいモノを作り過ぎたので、どこかでそれを売らなきゃいけない。で、モノを売る場所があるのなら、今度は大量に作り続けるために原材料を仕入れなきゃいけない。そうやって、西洋人が他の国を侵略したり、武力で脅したりしながら、自分たちの「市場」と原材料の供給元を広げていく。そのために他国の領土も占領する。いたってシンプルに言ってしまえば、これが十九世紀の植民地主義、帝国主義なんです。
「たとえ世界が終わっても」(橋本治/集英社新書)
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