「シン・レッド・ライン」(1998)以降の多自然主義を描いた作品群。
"『NINIFUNI』も邦画では前代未聞です。僕らは、コンビニ強盗の鬱屈に感染し、アイドルグループの元気に感染し、プロデューサの退屈に感染し、「これら全てに感染できるのに、全てが端的に無関連に共在している」という事実に、なぜか打ちのめされてしまうわけですね。
最近そんな映画が目立ちます。批評してきた範囲でもシーロ・ゲーラ『彷徨える河』、ドゥニ・ヴィルヌーヴ『メッセージ』(2016)、是枝裕和『万引き家族』(2018)。未批評のものでは、金子雅和『アルビノの木』(2016)、深田晃司『海を駆ける』(2018)などです。"
(宮台真司)