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浦島太郎の新しいエンディングを考えるのことを語る

はい、あの方は私を助けてくださりました。
私はお礼をしたいと竜宮城へとお誘いしたのですが、それをあの方は断られたのです。礼には及ばないからと。そのまま去ろうとするあの方を引きとめ、私はせめてもとお名前を伺うと、こうおっしゃいました。

「太郎。浦島、太郎だ。」

と。
私は思いました。そこは「名乗るほどのものでもない」と答えるところではないのか、と。しかもなんだそのジェームズ・ボンド憧れのような名乗り方は、と。内心湧き上がる笑いをこらえるのに必死でした。
これはきっと浦島様も期待していらっしゃるだろうと思い、私どもは浦島様の住所を突き止め、浦島様宛にお礼の品を送ることにいたしました。
きっと今頃その箱をお開けになったのではないでしょうか。
その箱の中身?さぁ、私にはわかりかねます。乙姫様がお選びになったものなので。
きっとカッコつけな浦島様がお喜びになるようなものではないでしょうか。ニヤリ……