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カーネーションのことを語る

「なんで子供なんてうんでしもうたんやろ」と昨日は言ってても、今日はこれだから。
そうだよね、めんどうな日もあるよね。疲れて当たっちゃう日もある。離れてたら、苦しいよね。といちいちリアル。仕事しながら子供を育てるって一家総出で本当に大変だ。

うちは、母親しかいなくてその母親は当然働いていたので、昔から風邪なんかひくと、まず嫌な顔された。

看護婦だったから、と言うのもあるだろうが、風邪は労ってもらう、と言うよりも原因究明がまず先にあって、大抵「あんたが○○だからよ」と叱られた。
○○の部分は色々あった。

遅くまで起きているからよ
寒そうなかっこうしてたからよ
好き嫌いばかりするからよ

大人になってしばらくして
「あれは申し訳なかった」と謝られた。
とにかく仕事は休めなかった。熱を出すとどうしよう、とそればかりを考えた。かわいそうだと思ってたけどごめん、我慢させたね。

特別、自分が我慢したとは思っていないのだが、今でも母親に体調が悪いことを伝えるのは躊躇する。母も母で、相変わらず原因究明したがるから、これはもう性分なんだと思う。職業病かも。

そんなことをつらつら考えていたところだったので、今日のは泣いた。

現在の私は「母が働いていて寂しかった」という気持ちがあったことすら忘れてるくらいで、だから、母は私に「我慢させた」なんて思わなくていいし謝る必要なんてない。

ないけど、今日のカーネーションを見てたら、ああ、寂しかった日は確かにあった、と思った。思って、それはそれだったなあ、と改めて思った。
どこの家にだって、何かしら、事情はあるものだし。

同時に、今はもう大人だから、糸ちゃん側の気持ちが良くわかった。
あー、あの頃の母もきっと、寂しい思いをたくさんしたんだろうな、と思ったら、もう一回泣けた。