多くの視聴者(と言う名の親戚目線の人たち)が心の中で「糸ちゃん、それはだめええええ!」と叫んだに違いない今日のカーネーション。
でもやっちゃうよね。あんなん、あれは、あの人達にとっての日常だもんね。
家族という関係で甘えもあるし。
大抵、あとで「あれは傷ついた」と言われてハッとしたり理解したりするんだよね。
前回、色あせてしまったあのバッグは、直子にとって苦い物となって
結果的に「ほかしといた」状態でそこにあったんだろう。
それでそう言う状態は周囲から見たら「いかにも直子らしい」(がさつ、おおざっぱ、と言うイメージ)様なことで、その事は直子をますます傷つけるだろう。
ところで、新山千春が10代に見えない、と言う酷評は既に見飽きて(聞き飽きて)しまったので、私はとにかく千春を褒め称えようと思います。
頑張ってるから褒め称える、と言う訳じゃないんだけど
女優としてキャリアの少ない彼女が、ここまでよくやってるとも思うし。
なまじそこそこ可愛い顔の人、や綺麗な顔の人、は実際に年齢差があると演じにくい物だとも思うし。(直子や、糸子のような、年齢に対する強引な説得力に欠ける)
それに、カーネーションの残りの放送時間を考えたら、
ここでもう1人10代を演じる役者を挟むより
この重要な役の重要な時期を1人の役者に演じきってもらう、というのは
私は、そりゃそうだよな、とおもいます。
そもそも外見上30過ぎの人間が10代にみえるか(しかもハイビジョンで!)っていったらそりゃー難しい場合の方が多いんじゃないでしょうか。私たちは、糸子がかなりうまく娘時代からを演じ続けているので出来るような気がする(まあ、役者なら、それをすべき、と言うのも一理あるが)けれど
あれは当然、オノマチだけの力ではなくて、演出や監督、メイク、時代考証、その全てがバックアップしているからこそ。
また、糸子の場合演じ続けていることによって変化がわかりやすく、その積み重ねで私たちは「だまされてる」わけで、それを、今週でたばかりの新山さんに求めるのはさすがにちょっと酷な気もします。
麻生祐未がおばあちゃんにみえるのも、尾野真智子が3人のお母さんに見えるのも、
多分、脳がだまされているから。
そしてあのドラマは薄紙を重ねるようにしてこだわるべき所にこだわって、私たちを華麗に騙してくれているんだなーと思います。騙されたい!騙されてていい!
新山さんにだってそのバックアップは付いているわけだし
こっからどうなるかはわからないけれど「優子っぽさ」はあるし
私は、あの優子、割と好き。