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映画今日観た映画(DVD)に3行コメント!のことを語る

「食べて、祈って、恋をして」

・公開時に王様のブランチで「女の子ならみんな共感☆自分探しのガールズムービー」的なテンションで紹介されていたけど、全然違うと思う。もっと淡々系。どっちかって言うと「めがね」とかあっちに近い感じ。「めがね」を自分の殻を破るガールズムービー、とは溶解しないでしょ。実際はかなりそうだと思うけど。

・主人公はニューヨークからイタリア、インド、バリ、と旅をして、何かを身につけようとするんだけど、そのどの国に行っても、最初は「こんなはずじゃなかった」感があるのが良かった。それでそれぞれの場所で何かも見つけるし友人にも恵まれるし観客から見ると彼女は「変わって」言ってるんだけど、本人が変わってない、とずーっと思ってるのも。変わってるけど、それに納得してない、と言う書き方が。自分を受け入れてないからだって言われ続けてるけど、主人公はそれがもー全く解らない。言葉としては解ってるんだけど実感としてできないっていうのが。

・『恋をして』のバリで、最後に自分を信じられずアメリカに帰ろうとしたところで、薬療師に言われた言葉が、この映画の全てだと思う。主人公は、「恋愛関係にある男に”思われている”事でしか自己を確認できない」事に空虚感を感じて旅に出て、ようやく、自分自身で立つ為のバランスが取れるようになったーところで、でもそれはしっかり確立できてるわけじゃないから、愛を得るのが怖い。愛を得る事でバランスを崩す事が。戻るんじゃないか、と思って。この事を、最初からずーっと丁寧に行きつ戻りつして描いてて、それが、この映画の肝だなあ、と思った。