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ごちそうさんのことを語る

ぬか漬けの味、塩かなあ、と思うけれども、とはいえ何年も何十年も育ててきたぬか漬けがそれくらいで「むちゃくちゃまずい」ぬか漬けを作るとも思えず、つまり、あの味の差がわかるー「おいしくない」といえる、と言うのは、とても幸せな舌の情操教育を受けて育ってるんだなあ、と思います。
フランス料理を子供に振る舞う回でも思ったけれども。

例えば、おばあちゃんやおとうちゃん、おかあちゃんの「叱る」角度が違う、であるとか、おとうちゃんの迷いであるとか、この「時代」の風俗、考え方、それらが細かくが生活のちょっとしたことに現れていて、セリフやエピソードは割とシンプルなんだけど、「生活」「人生」の情報量はみっしりしている印象。面白いです。

なんか、最終的におばあちゃんがいなくなったら美味しいぬか漬け食べられなくなっちゃう!って言っちゃうのが、子供で、それは、おばあちゃんにいなくなって欲しくない、おばあちゃん、大好き、という様々な情報を小さな心と頭で考えて、整理した結果、がそうなだけであって、ただ一つ、こんな所にも、め以子がすくすくと愛情を食べて育ってきた、事を感じます。

このドラマは、最初から「食べたい」から「食べさせたい」に変化するところを描く、と言う事をしきりに言っていて、そのベースを子供時代に丹念に作ってる、と言うのは、とても誠実なことだ、と思う。