人は幻想のために死ぬ。
http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20090808/p1
米欄(HM:BWさん)
>ロックスミスはヤマガタを「エンジン内部を透視しているかのように核融合反応をコントロールした」と評価していますので、ヤマガタが本当に死にたくないと考えていたのなら、エンジンが壊れる前に現場の判断で停止させることもできたはずで、つまり、そうしなかったということはエンジンの爆発と自分の死を含めてヤマガタの意思であったと推測されます。
勿論、実際にヤマガタがどのように考えたかは描写されず、ロックスミスの言葉を全面的に信用するしかありませんが、少なくとも物語の意図するところではヤマガタの意志を暗に示した台詞だと捉えて問題ないのではないでしょうか。
「ヤマガタが本当に死にたくないと考えていたのなら、エンジンが壊れる前に現場の判断で停止させることもできたはずで、つまり、そうしなかったということはエンジンの爆発と自分の死を含めてヤマガタの意思であったと推測されます」と想定させてしまう言説。
こういう「幻想のために死ぬことを肯定する」のが『プラネテス』の思想として気持ち悪いところ。
同時に魅力的なところ。「幻想」とは「愛」とか「目標に向かって進み続けることの美しさ」だったり、なんでも当てはなってしまう。そして「幻想のために死ぬことを肯定する」以外の立場の人が、(間接的に)否定される。
プラネテスのことを語る