ユルスナール『黒の過程』
いま最高に面白い波が二つ三つきたあとの182/400くらいなんですけど(ページ数の話)、いやいやネタバレとかどうでもいい本なんで言うんですけどね、主人公(壮年)が、発禁本(えっちなんじゃなくて宗教的に、なんせ16世紀なんで)を出版しようとして失敗して、故郷の旧来の知己の家にいい感じに身分かくして隠れ住んでるんですよ、で年を適当に取った大柄な女中が一緒に住んでて、主人公に夜這いかけた上、主人公のこと好きすぎて主人公を金持ちにするために知己を毒殺しちゃうんです(知己は事前の遺言状で主人公に相続させることを明記)。主人公は女中のこと拒まなかったんだけど、彼女を糾弾したりもせず距離を置くの! 財産は養老院に寄付して、女中もそこで働かせるようにして。すっごく誰かと話したくてしょうがないんだけど、主人公、女中のこと好きなの? それとも正体(彼女にばれてるともばれてないとも書いてない)を言いふらされることを恐れてるんだと思う?? どっちでもいいんだけどさ、このいい年したおっさんおばさんがどんづまりのなかでどうにもならなくてバタバタしてる様がめっっっっちゃ面白くてさ、文章はユルスナールだから全部次から次に絶え間なく最高だしさ!! 最高なんだよ!!!ひるめっしの時間に読んでてまじ脳細胞がピクピクしちゃった!!