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ちせのことを語る

田中圭
「チャイメリカ」2019.2.14 世田谷パブリックシアター
天安門事件の戦車の前に立つ男、の写真から始まる物語。
写真を撮ったジョー(田中圭)とチ”ャンリン(満島真之介)のふたつの話が進んでいき、どこで交差するのか。とてもワクワクしました。
後半に向かって明らかになってく真実、ラストはため息とともに身体が震えました。
初めての体験だった。本当に手がふるふると震えて。なんて言ったらいいのか。ただただ満島さんの動きに全部持って行かれた感じでした。
苦悩や反骨心、ジョーとの奇妙な間柄、この人の人生は何だったのかと…ロドリゲス、いや満島さんの演技がとても良かった。
己の正義と真実を追い求めるジョーは必死なのだけど、とても滑稽だった。真実を知ったジョーはこれからどう生きるのだろう。
場面転換や音による効果の演出が面白かった~。あっ、こういうのもアリなのか、とか。
重い雰囲気を軽くするためのジョークは笑いが起こったとこもありましたが、狙いすぎてスベっていたりもして、そこまで笑いを入れなくてもいいんじゃ?って思った。
倉科カナさんはすごい台詞量でしたが、とても聞き取りやすい滑舌で声も良く出ていました。彼女の熱量も凄かった。

全部見終わったあと思ったのは「もう一回観たい」
台詞にちりばめられた伏線や、ロドリゲス、いや満島さんの表情や動きなどを検証したい。答え合わせをしたい、と思いました。
田中圭はおどけたり、アドリブっぽいとこはかわいかった~。あと物語とは関係無いけどスタイル良かった。足長~い!

一応事前に天安門事件と大統領選挙を予習し、開演前にパンフレットも全部読みました。
それでもよく判らないところもあり、難しかったです。でも演者の熱量と演出の仕掛けの面白さでとても面白かったし引き込まれました。
本当に、もう一回観たい。