【狂言】
お話と『文相撲』『梟山伏』。久しぶりに万作さん見たよ。
『文相撲』は大名もの。その内の、太郎冠者一人しか雇っていない大名が別の者をさらに雇い入れることにして太郎冠者にヘッドハンティングさせる話。このパターンの話はいくつかあって、もうだいたい会話もほぼ同じパターンが決まってる。相撲が得意な者だった、というのもよくあるパターンかな。問題はその先の展開。今回は相撲の奥義書みたいなものを大名が持ってて、それを利用して新しく召し使う者に勝とうとするが、という話。大名石田さん、太郎冠者万作さん。同居人と意見一致したんだけど、これのラスト、大蔵流ならたぶん「これは迷惑」じゃないかなーと。ドリフでいうと「だめだこりゃ」だけど。こちらはあっさり終わる。笑いでシメな
いのは万作さんらしいとこなんじゃないかな。最後の表情印象的だった。
『梟山伏』は能『葵の上』のパロディになってるそうで、セリフの対応についてなど、お話で解説があった。山に登った弟が梟にとりつかれて帰ってきて一向よくならないんで、かねてより知人の山伏に祈祷を頼む。山伏はもったいぶりながら引き受け祈祷を始めるが……
えーと、これ、わたし怖かった。祈祷が始まると弟が苦しがってある動きを始めるんだけど、その動きがなんかこうわたしには妙にリアルに見えてぞっとして、それが繰り返されるもんだからどんどん怖いのが堆積して、ラストはもうばっちりよくある予想どおりの話だったにも関わらず、笑うより恐怖が勝っちゃったという。
帰り道、祈祷のシーンの
「ぼろろーんぼろろーん」「ほーっほー」
って言うのまねして
「ぼろろーんぼろろーん」「ヒーハー」
「おまえそれは両方知らないとわからない」
などというバカな会話しながら歩いとりました。
怖かったんだよ。
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