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ハロウィン超短編まつり(>w<)2010のことを語る

あんまりはりきりすぎて、作るのが早すぎちゃった。
初めて作ったパンプキンヘッドを、毎晩眠る前、カーテンの隙間からちらりとのぞく。
少しレンガを積んで、その上にカボチャをのっけた。作ったときは誇らしかった。初めてで、カボチャは少しいびつだったけど、そしてぼくの切り方もあんまりうまくなくて、顔はよく言えば個性的、わるく言えば妙にゆがんだ笑顔になった。
それでもなんとかしあがったカボチャ大王、ぼくはちょっと自慢に思っていたのだけれど。
ほんとにはりきりすぎた。早くにがんばりすぎた。
窓からのぞく大王は、日々、少しずつ形が崩れていってる。シャープだったかおだちが、なんだかどろんと崩れてきてる。
ほんというと、もう早く捨ててしまいたい。
ハロウィンが終わるのを、心待ちにしてる。
お菓子もらわなくてもいいから、あのカボチャ大王を、どこかにぶつけて壊してしまいたい。
なんだか毎日、大王ににらまれている気がするんだ。
ほんというと、ぼくは大王が、日々怖くなってきてる。終わっても、自分でかたづけられないかもしれない。
こぼれた種で、あそこに芽が出てカボチャが生えてきたらどうしよう。
目も鼻もあるにったり笑ってるカボチャが。
 
ぼくはもう、一生カボチャは見たくない。