/小説の終わり方

○○は みんなの心の中にあるんだよ。

だが、わたしにははっきり言えない。わたしの語るのはまったく根拠を欠いたことであり、多くの昔風の帆船の水夫部屋—若者たちが海という神秘的なものについて、その神秘のいくらかを学ぶ暗い塩水だらけの場所—で語られるとおりの話を語るにすぎない。
(W.H.ホジスン 「廃船の謎」)

エズミ、本当の眠気を覚える人間はだね、いいか、元のような、あらゆる機—あらゆるキ—ノ—ウがだ、無傷のままの人間に戻る可能性を必ず持っているからね。(J.D.サリンジャー『エズミに捧ぐ』野崎孝 訳)

小鳥たちがおしゃべりをしていた。
その一羽がビリー・ピルグリムにいった、
「プーティーウィッ？」
（カート・ヴォネガット・ジュニア　伊藤典夫・訳『スローターハウス５』）