昔昔あるところに、それはそれは不器用な若者がおりました
若者の作る笠はとても不格好で、大晦日の市でも毎年売れ残るのでした
ある大晦日の夜、売れ残りの笠を抱えた若者は、辻で雪に埋もれるお地蔵さんに不格好な売れ残りの笠を乗せると祈りました
「お地蔵様、来年の大晦日の市では笠が売れるよう、どうか上手に作れるようにしてください」
するとどうでしょう
翌年の大晦日の市では若者の笠は大いに売れたのです
若者はようやく一つ残しておいた笠をお地蔵様にかぶせると、また同じようにお願いをして帰りました
その翌年も、そのまた翌年も、若者の笠は大晦日の市で大…[全文を見る]
お話しするにはログインしてください。
Tips:「話題」は“北海道/札幌/中央区”の様にスラッシュ(/)区切りで下位の話題を作り、重層化することができる。
うろおぼえ笠地蔵のことを語る