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思い出の駅のことを語る

我が故郷岩見沢は鉄道のマチでした。
そのマチの中心には、五角形の青い大屋根がシンボルの駅舎がありました。
決して大きくはないけれど古めかしく風格のある佇まい。
それは、戦後の復興をしっかりと支えた、空知の一大産炭地を背後に控えた駅。
北日本随一の広い操車場。そしてそこからいくつにも分かれ行く支線。それは市民の誇りでもありました。
駅前通はどこまでも真っ直ぐで、その姿はどんな遠くからでも望むことができました。

隣街へと通勤していた母を、毎日のように迎えに通った駅。
他の地へ旅立つ第一歩の緊張感を味わった駅。
人生のいろいろな節目に、この…[全文を見る]