『ダイシキカンデン』第三十六話「その後のこと」を公開しました。
完結! そして日本が生まれる。
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『ダイシキカンデン』第三十六話「その後のこと」を公開しました。
完結! そして日本が生まれる。
これにて実質的に最終回。
帝の鎌足への弔事は、藤氏家伝の大織冠伝(鎌足伝)に載せられているもので、採録の際にいくらか手を加えられた可能性も考えられるとはいえ、これほど個人的な感情のある文章の出現は、古代的社会の発展に画期を為すものと思います。この原文に若干の意を酌んだ補いのある訳で使っています。
実はこれが書きたいために長々と話しをしてきました。長々と前置きを読むのが面倒という方は今回だけ読んでもらっても大丈夫です。
あと一回締めくくりを付けます。
『ダイシキカンデン』第三十四話「鮒鮨の腹の内」を公開しました。
ちびちびと食べたいもの、それは発酵食品。臭いものほど体に良さそうです。ぜひお読みください。
『ダイシキカンデン』第三十三話「鳰の嗤い声」を公開しました。
琵琶湖の鳰鳥は人の愚かさを嘲ってシシシと嗤うようです。濁れる世とは知りてなお、鳥のようには飛び立てぬが人の悲しさ……さて。
『ダイシキカンデン』第三十二話「花開く歌の春」を公開しました。
有名な〽冬こもり、春さり来れば……の歌が登場します。万葉歌の時代の曙光は、しかし政治的にはどんな季節を照らしていたのでしょうか。ぜひお読みください。
『ダイシキカンデン』第三十話、第三十一話同時公開です。
日本史上最も評判の悪い遷都か、日本書紀さえ良くは書かない、理想を追う君主の前進は、王権の基盤をも置き去りにして……さて。
関連する近況ノート:
『ダイシキカンデン』第二十九話「定恵の帰還」を公開しました。
白雉の遣唐使に従って旅立ち、難破して死んだと思われていた定恵が、生きて十二年ぶりに帰国しました。父鎌足との最会は……さて。
漢江に波が立てば大和川の船が揺れるわけでございます。ぜひお読みください。
『ダイシキカンデン』第二十七話「余燼の中のくすぶり」を公開しました。
地の文だけ、括弧書きの台詞なしで一話できてしまいました。時代のド真ん中を逆走しています。
『ダイシキカンデン』第二十五話、二十六話を公開しました。
百済への出兵はゆるゆるとしてなかなか進まず、その間には生まれる者もあれば、死にゆく者、死を覚悟する者も……さて。
関連する近況ノート:
『ダイシキカンデン』第二十四話「百済の落日」を公開しました。
新羅王春秋の策により、百済征討に差し向けられた唐の大将は蘇定方。蘇将軍は当時日本にもその名を知られた有名人です。友国の危機にわが倭国は……さて。
『ダイシキカンデン』第二十三話「失意の外交」を公開しました。
百済の危機を前に、救援の思惑は噛み合わず……。暇を作って読んでネ。
関連する近況ノート:
『ダイシキカンデン』第二十二話「波乱の海へ」を公開しました。
六年ぶりの遣唐使は、海難以上の波乱への船出! 暇を作って読んでネ。
『ダイシキカンデン』第二十話、第二十一話上下篇同時公開しました。
今回第二十話には、日本書紀に建の死を悼んで皇極=斉明天皇が作ったして採録されている歌六首を全て使っています。古代の歌でも古い方のものは共同体のための歌というか、誰が詠っても良いようなものが多いように思うのですが、この六首はとても個人的な心情の感触があります。おそらく古代前期の共同体の崩壊が進むのと引き換えに、記名の創作としての歌がこの時期から始まっているものと思われます。とすると非常に重要な画期を示すものなので、六首全てを特に採ってみました。
飛鳥に一統の王権が帰り、海内に妨げるものはないように見えますが……さて。
みーんな母のもとに帰る。どうぞお読みください。
『ダイシキカンデン』第十七話「白雉の遣唐使(下)」を公開しました。
古代史をやっていてつくづく思うのが、仏教が入らないと日本的な情緒が出て来ないということで、仏教というのはインドから、日本へは中央アジアや中国を経て、あるいは高麗や百済を経て入って来るんだけど、そういう国際性のあるものを濃厚に受けてかえって独自性が明確になっていくという、そういうことが歴史や文化を理解するうえで重要だなと思うわけです。世間虚仮、唯仏是真。
関連する近況ノート:
『ダイシキカンデン』第十六話「白雉の遣唐使(上)」を公開しました。
大船に乗ったつもりで……安心してお読み下さい。
『ダイシキカンデン』第十五話「三度目の殺人」を公開しました。
死が死を呼ぶ因果の連鎖……。暇を作って読んでネ。
大化年間、難波と飛鳥の綱引きの結末はどこへ……。暇を作って読んでネ。