/今日読んだ漫画

高野雀『世界は寒い』全二巻

一巻を少し前に読んでいて「これは傑作になる」と続きを待っていたら二巻が出まして、喜んで読んでいたところ途中で「三巻の予定が二巻になりました。ここから詰め込みです」的な作者のエクスキューズがあって、あれ、あれあれあれと終わったんだけど、ま〜、ま、ま、ま〜人物は生き生きしているし、嘘もないし、ぎりぎりセーフってことで……と一旦は納得。その後一巻を読み直して「……いや、これ、スケールが三巻でもない。五巻くらいの話じゃない、あーん」と悔しくなってしまった。
それでもおもしろかった。絵もきれいだし。

貸本出版社の若木書房から刊行されたつげ義春『生きていた幽霊』を小学館が復刻。
「昭和卅一年」の奥付も再現。自分は貸本を経験していないんだけど、子どものころにこういう世界がまわりにあったような気がします。ちょっと不気味でどこか狂っているけどなんとななりそうな世界。堪能しました。

施川ユウキ『バーナード嬢曰く。』４
楽しかった。放課後図書館に集まるのが習慣になっている４人の高校生がひたすら本読んでしゃべってるだけの話で、まあとにかく「この子たち、読むの早いな」と思います。気に入った言葉は「肝っ玉読書家」です。

沙村広明『波よ聞いてくれ』5
夜中の 1:39 に目が覚めてそこから一気に読みました。違った。半分くらい読んで寝て、朝起きてふとんの中で読み切って、「なんだこりゃー！」と叫びました。以下、気に入った（が、そこだけ読んでもさっぱりわからない）台詞。
・「宗教家なのに比喩表現が下手だなんて……」
・「ダウンロードコンテンツみたいな服……」
・「バナナのペーストでチキンをくるんで揚げたカツだ」
・「ここを出たら アンタに肉をたらふく食わす」
おすすめで〜す。

おいピータン！！　の 17 巻。読み甲斐あっておもしろかった〜。私も偽レモンサワー飲もうっと。

・近藤聡乃『ニューヨークで考え中 2』製本が変わっていて、ぱかっと開くようになっているので、見開きが一枚絵のようにきれい。読み甲斐も見甲斐もあって素敵。
・オカヤイヅミ『おあとがよろしいようで』15 人の作家に「死ぬ前になにを食べたいですか？」と聞きながらそれを食べるというインタビューをしたもの。よくある質問なんだけど一人一人全然反応が違うし、書き手が全部ひょうひょうと受け止めるので楽しかった。

渡辺ペコ『1122』二巻目読んだよ。はらはらした〜。ゆらゆらしているよ。そして、恋する 35 歳が酔っ払いつつ言った、最近ワリバシとか段ボール見てても彼を思い出しちゃうの、肌の質感が似てるから……みたいな台詞に目を奪われ、あと少しで丸暗記してしまうところでした。覚えてたまるか。しゃれた言い回しですけれどもネ。

宮本浩二『淋しいのはアンタだけじゃない 3』（小学館）
難聴に苦しむ方々や、医療現場で難聴に取り組む方々にこつこつこつこつ取材し、編集担当の方と話し合い、考え合い、やっとこさ描いてきた漫画がびしっと三巻で完結しました。これは一も二もなくおすすめ。
難聴は個々に症状がまちまちで、人に伝えづらく、医療者ですら対応に個人差があるという現状で、難聴に苦しむ方はそれ自体の問題だけでなく、孤独になることによってさらに問題が重なるってことが視覚表現に変換されてみっしりと描かれていました。さらにその漫画をどう描いていくかということに関する言及も作中でぐいぐいなされ、どんどん反省する。おもしろかった。

瀬戸口みづきの名著『ローカル女子の遠吠え』3巻を読みました。今回は一口で静岡と言っても西部、中部、富士山側、伊豆で文化が違うというお話が多かったです。ギャグ漫画なんですけど、意外と読みごたえがあって、読むのに時間がかかりました。ははっとか、ぶほわっと笑ったあと「ふーん」としげしげと眺めてしまったりするからかなあ。しぞーかのお話。

「まあ、結論を言いますと『ほとんど売れてない＝あまり誰も読んでない』なので、あとがきに何を書いても怖くないんですよ。誰も読んでないんですから…。あなたぐらいですよ？　あなたは、あなた自身が読んでるから『他の人も読んでるだろう』とか思ってますが、あなただけですよ？
　あなたが住んでる市で、これ読んでるの…あなただけですよ…。」福満しげゆき『妻に恋する66の方法』【２】「あとがき」より

いや、市内にもう数十人くらいはいるはず。なぜなら本屋で一応積まれていたから……。それで、こないだオフ会で福満しげゆきっていう漫画家が奥さんから「いつも『プレデター』見てる」って言われて恥ずかしがってたけど、ちゃんとテレビの中に「プレデター」の絵を描いてたよっていう話をしましたが、「コマンドー」の間違いでした。ほかに「トゥルーライズ」も出てきたよ。

岩明均『ヒストリエ』10 巻
あー、おもしろかった。ふ〜。また最初から読み直さなきゃ。

吉本 浩二『淋しいのはアンタだけじゃない』2
聴覚障害の世界を描いていて、佐村河内守さんにも取材しています。その診断書を編集の方と二人でぎくしゃくと読み解いていく姿は、ミステリのようでもあるし、論文がひとつ出来上がるまでの研究室のようでもあり、とてもおもしろい。普通は聴けない、「ああでもないこうでもない」というのがじっくり聴けておもしろい。そして、難聴で苦労している人の話を直に聴いたことは何度かあるんだけど、ここまでちゃんと聴けていなかったなあ、悪いことしたなあ、大変なことだなあと思います。 おすすめです！

これ、読むのにすんごい苦労しました。あしかけ三日かかった。ああ、大変だった(*´∀｀*)。

絵が綺麗でおもしろかった〜。

「『先生』のいる人生ってこういうもの」っていう感じでした。


今日は「イップマン」も見たし、師弟ものづいていました。

いま「岡田君」って言ったら准一じゃなくて斗司夫の方だよなあ、などと汚れた気持ちで青春マンガを読んでいいものかとめくってみれば、ばっちり平仄の合った感じのお話が満載で微笑んでしまいました。でも「タッチ」と「銀河鉄道999」の話は盛り上がりました。

あれっ、トンコ先輩は！？　トンコせんぱーーーーーい！！

いよいよおもしろかった！
紺先輩好きにはたまらない巻でした。

http://comic.pixiv.net/works/636
おもしろかった〜。
はっ、名著『ゾンビ取りガール』も買わなきゃ！

読んだ読んだ。

帯の柳楽優弥に驚く。「誰も知らない」のあの子が立派に島本和彦になって……！
実話ベースなのにおもしろかった。「きれいな女の子と対面して口が開けない」描写と「漫画の神様にお目にかかり、口が開けない」描写が同じ（笑）。
そしてトンコ先輩。この漫画の仕上がりはトンコ先輩で決まるであろう。ああっ、トンコ先輩ってなんなの～！

出てた！

おもしろかった！　スムーズ！　風がびゅーびゅー吹いており、波しぶきが立っており、エウメネスは走っていた！　なるべくすぐ次の巻に出てほしい。できれば来月には出てほしい。