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読了のことを語る

『WORLD WAR Z』マックス・ブルックス
・面白かったです!
・人類の存亡を懸けた対ゾンビ戦争の記録の編纂者が、公式記録には載らない人々の生の言葉を残そうと編んだインタビュー記録という体裁です
・この人々が市井の主婦から、政治、経済、軍事に関わる人など様々で、それぞれが自分の体験したことを自分の言葉で語っています。それぞれの視線でのゾンビ戦争を読んでいる中で、ふと個人的体験の向こうに見える何かがあったり、またSFとして仮想された未来の世界の姿が(崩壊しつつあるものとしながらも)見えたり。
・ゾンビという飛び道具を使いつつ、語られるのは人間ドラマだったり軍事シミュレーションだったり世界終末ものだったり、盛りだくさんです。高い娯楽性にどきどきわくわくさせられながらも、ゾンビにあぶり出される現実世界や人々の直面している危機にぞくっとしたり…。
・大統領の決断は支持できるかというと、判断ができません。
・日本のエピソードについては、ネタバレありで別に書こうと思います。