id:poolame
のことを語る
ISBN:4101006059
Ads by Amazon.co.jp

二十年ぶりくらいに『人間失格』を読みました。大庭葉蔵、親が官吏にするつもりで東京の高校に行かせようとして、実際行けているから、書いてはいないけど、勤勉な面もあったはずで、そういう、書かれていないことや大庭葉蔵に書けなかったことが気になる。末っ子で、人間扱いされなかった。父も兄も彼に落ち着けというだけで、導いたり生き方を示したりはしない。女たちに慕われるのは、彼が男性社会からはじかれているからで、哀れみと同情と共感がベースにある。大庭葉蔵自身にはそのことがわからない。そのただ中にいるから。ふ〜〜。