家探しは驚くほど、すんなり終わった。自分が住む場所に何を求めているかが分かっていて、全ての基準を満たす物件があったので、採寸まで終わらせた。
すごく不思議な話だけれど、その極地の近くの街へ、ぼくは去年3回行っていて、講演までしている。講演が終わった後の懇親会で、沢山のおばちゃんに囲まれて、「独立したら、ウチの仕事してー」という熱烈なファンができた場所だった。
仕事を辞めた話を聞いた瞬間に、仕事の依頼が来たのも、その場所だった。全く縁がない場所ではなく、去年から何か大きな力が働いていて、その土地がぼくを引きつけていたのだと思う。窓から見える山々は全部真っ白で、部屋にエアコンがないのは「扇風機で凌げるから」と不動産屋のお姉さんから言われた。
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