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桜餅のことを語る


たぶん前にも書いたかもしれない。東京の桜餅の一部は白くて、向島の長命寺の門前の店の看板商品でもあるので「長命寺」ということがあります。白いのは小麦粉を使ってるからです。米を使わなかったのか、使えなかったのか定かではありませんが、亀戸の船橋屋のくずもちも小麦粉をつかいます。
いわゆる道明寺の桜餅は米粉です。大和路線だったか近鉄電車に道明寺っていう駅があった気がするのだけど、道明寺桜餅はおそらく大阪由来のはずで、大阪は米取引の場所でもあったので米粉をつかえたのではないか、と。対して江戸はあまりお米をふんだんにつかえないので、小麦粉を使った桜餅になってしまったはず。全国の桜餅を食べ歩きしたわけではないものの、米どころや米粉が手に入りやすいところは道明寺桜餅なのではないかな、と。昨日だか一昨日だか桜餅のことが書いてあって、でも寝てしまったのと、いくらかあやふやなので、ここに書きます。
この白い長命寺の桜餅は歌舞伎の法界坊にもでてきて、カゴの中に入れて「しめたぞしめたしめこのうっさうさ」と踊り歌うシーンがあります。「しめたぞしめたしめこのうっさうさ」は「しめしめ」にひっかけた単なる言葉遊びで「ラッキー」とか「うまくいった」程度のことなのですが妙に印象に残ってて、思ったよりうまくいくと、白い桜餅と「しめこのうっさうさ」のメロディが浮かびます。って、書けば書くほどバカをさらしそうなのでこのへんで。