@kodakana_ship10
ラジオ/ホームラジオのことを語る

パナソニック FM/MW/SW ラジオ RF-562DD2 購入編

それは、松下アナログ受信機最後の逸品‥‥なのか?

中波 AM 受信を存分に楽しむための最後のラジオとは

先日、国内の民間中波 AM ラジオ放送局47局中44局が、2028年秋までに FM 放送を本業とする局への転換を目指すという発表があった。中波帯の電波は、夜になると遠くへ飛ぶが、FM 放送が使う超短波帯では、基本的に地元局しか受信できない。するとラジオ放送の遠距離受信という趣味は、非常に限定されたものになってしまうのだ。

そこで後数年間、AM 放送を存分に楽しむための最後のラジオ受信機について考えた。結論から言うと、それはやはり操作、表示、処理の三部面で全てがアナログのものが良い。デジタルな操作、表示が出来ると、周波数が確実に合わせられたりして便利だけど、趣味性ではアナログが勝る。一発選局が出来ないからこそ、ダイヤルを回している間に、意外な発見をする楽しみがあるのだ。音質は一長一短といった所だけど、やはり伝統的なアナログ処理が良いだろう。

所が、完全なアナログ機で、音質と操作性の良さのためにある程度の大きさがあり、性能の高いものとなると、もう選択肢がほとんど無くなっているのが現状。広東の徳生が製造する R-9700DX は、短波の感度が良いのに比べて、中波は今一つだという評価をよく見る。ソニーの ICF-306 は、低価格帯の携帯ラジオに毛が生えた程度の性能らしい。そこで目を付けたのが、パナソニックの RF-562D であった。

RF−562D というラジオ

RF-562D は、トランジスター時代のような外観が特徴のラジオで、合成皮革のカバーが付属するのもその当時風だ。ラジオマニアとして知られるジェイ・アレン氏というおっさんが、☆五つの評価で AM は「☆☆☆1/2」だとしている。五段階評価で「三と二分の一」というと、「平均より少し上か」と思われるかもしれないけど、アレン氏は非常に高度な評価をしていて、これはかなり良い得点を表している。

562D はいつ発売されたのか知らないが、情報を漁ると少なくとも2009年頃には存在していたらしい。他に全く同じ外観で、RF-562DD という製品が出ている。これは部材の調達の都合などで、内部の構成を少し変更したものだと思われる。要するに、562D のつもりで注文して 562DD が来ても問題はない。

RF-562D/DD は、パナソニックが中東や東南アジア、アフリカなどを対象に販売しているようだが、Amazon.com のマーケットプレイスに出品している業者がいくつかある。Erksine Elec という出品者から一つ購入してみた。送料を含めて6000円ほどになった。
次回に続く