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日常のことを語る

電車で隣に座っている少年が、頭を掻き掻き英単語本を眺めている。
sent とかchairとかといった単語が並んでいるので、中学生か高校一年生くらいだろう。

いちおうは学業を納めた結果として、その単語は今の私には簡単に見える。けれど、もうすっかり忘れたけれど、あの頃の自分にはきっと簡単ではなかったんじゃないかな。

大学を卒業しても、英語が達者になりはしなかったけど、それでも一人で海外に行けるようになり、外国の人と友達になって、かけがえのない思い出もつくることができた。
それは、あの頃の自分がちょっとは頑張ってくれたお陰なんだなと思う。

知識は財産。元手にして楽しいことをいっぱい経験できるよ。
だから、少年よ、ちょっとだけ、がんばろうな。
私も最近、英語の勉強を再開しているよ。