id:tulutulu026
読了のことを語る

先週末は恩田陸に捧げました。

『蜜蜂と遠雷』
ピアノコンクールで天才たちがぶいぶい唸る。まさしく『チョコレートコスモス』に熱くなった人々が快哉を叫ぶ一冊。でも読者が一番じりじりして待っていたに違いないトリの演奏をまったく描写せずに最終結果だけぽいっ、と投げ出して終わるのがものすごく恩田陸っぽくて……あぁ、すき……!っていう。

『七月に流れる花』『八月は冷たい城』
「講談社ミステリーランド」シリーズのラストのラストを飾る、ご褒美盛り沢山のような装丁が素敵な本たち。果てしなく部屋と回廊が続く古城。少年少女。夏の合宿。これもザ・恩田陸なアイテムがたんと出てきますね。ずいぶん昔に出た「淋しいお城」を読んでれば“みどりおとこ”の正体はだいたいわかっちゃいますけど、初体験のお子たちはどう思ったかしらん。