「悦ちゃん、蛍狩いうたらな、───」 と、妙子が助け船を出した。 「ほら、よう絵に画いてあるやろ、───お姫様が大勢腰元を連れはって、長い振袖のべべを着て、こういう風に」 と、ちょっと手つきをしてみせながら、 「───団扇を持って、池の周りや土橋の上で蛍を追い駈けてはるやないの。蛍狩いうたら、ああいう風に友禅のべべを着て、しゃなりしゃなりして行かなんだら気分が出えへんねん」 「そしたら、こいちゃんは」 「こいちゃんは今時分に着る余所行きのべべがないねんもん。今日は姉ちゃんがお姫様で、こいちゃんはモダーンガールの腰元や」
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小沢 僕、先生んちの引っ越しのドタバタに協力してますよね。なにしろ、レコード500枚くらいもらいましたよ。
柴田 いやあ、ありがたかったですね。あの晩にみんなもらっていただいて。とっておきたいのは先に避難させておいたけど、残りは全部もっていったもんね。
小沢 もらった中には、中古レコード屋とか行くと、ニッキュッパ(29800円)くらいするような、マジでヤバめなの入ってるんですよ。もう、最後のアルバム(『ヘッド博士の世界塔』)にガンガン使いました。最大の大ネタが、先生にもらったラグタイムのレコードですよ。
LES SPECS 1992年11月号
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宮崎哲弥「20代の後半の頃からずっとファンで、小沢健二の詩と曲を糧にして生きてきたと言っても過言ではない」
森アナ「人生で一番たくさん聴いたのは小沢さんのCD」
森アナ「今日ほんとに神にあえた気分」
宮崎「ねっ❤、レジェンドですね」
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佐野 僕と周防さんは同い年で、同時代の立教に通っていました。
周防 2浪してた僕は当時、自分に何ができるのか、何がしたいのか、どんな大人になるのか、まったくイメージできずイライラしてて……。そんなとき、一般教養の中に蓮實重彦先生の「映画表現論」を発見して、たぶん、この授業に出会ってなかったら映画監督になってないですね。
佐野 僕も蓮實先生の映画表現論を取ってました。2年間、先生の授業だけは全部出ました。
周防 あ、同じだ。僕は単位に関係なく、4年間出てました。
佐野 もしかしたら教室でご一緒してたかもしれない。自分は論文で「チャーリー・チャップリン映画におけるすれ違いの美学」をテーマに書きました。先生から大変褒められまして、Aプラス。大学の中で評価されることはなかったのでうれしくて。
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「本当は何か本当があるハズ」(天気読み:小沢)
「意味なんてどこにもないさ」(太陽は僕の敵:コーネリアス)
「意味なんてもう何もないなんて、僕がとばしすぎたジョークさ」(ローラースケートパーク:小沢)
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ローリー・アンダーソン『やりたいと思ってたのにやれなかったことがたくさんあるの』
ルー・リード『やりたかったことって?』
『だから、結局、ドイツ語も習えなかったし、物理も学べなかったし、結婚もできなかったし』
『それだったら俺たち結婚しない?』『俺そっちに向かって半分まで行くから。コロラドまで行くよ。明日とかどう?』
『うーん、ねえ、明日ってちょっといきなり過ぎだとは思わない?』
『ううん、思わない』
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市井のロックリスナー:
「ディランとストーンズって長いキャリアなのに絡むことがほとんどないけど、仲よくないのかな」
「でも(1995年のストーンズのライブアルバムには)「Like A Rolling Stone」を収録してるよ」
「仲よかったら、もっととっくにカバーなり互いに言及なりしてるだろ」
こういうの好きです。
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上原謙:大分召し上がるんですって?
原節子:伝説ですのよ、それは・・・
上原:でも、ぼくよりは飲めるでしょう?
原 :上原さんはどれくらい?
上原:コップ一ぱいのビールがやっとです・・・
原 :あら、それじゃお話にならないわ(笑)
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うぉほる「何曲書いた?」
るー「(ほんとは0だけど)10…」
うぉほる「『少年老い易く』だ、15書け」
「進捗」という言葉を最初に聞いたのはいつのことだったろうか。お昼はレトルトカレーをさくっと食うか。
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私「世の中の事が自分の思うようにばかりならない以上、そこに自分以外の意志が働いているという事実を認めなくてはなるまい」 「認めている」 私「そうしてその意志は君のよりも遥に偉大じゃないか」 「偉大かも知れない、僕が負けるんだから。けれども大概は僕のよりも不善で不美で不真だ。僕は彼らに負かされる訳がないのに負かされる。だから腹が立つのだ」 私「それは御互に弱い人間同志の競合を云うんだろう。僕のはそうじゃない、もっと大きなものを指すのだ」 「そんな瞹眛なものがどこにある」 私「なければ君を救う事ができないだけの話だ」 「じゃしばらくあると仮定して……」
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「前世は?」
『特別な人間では…』
「皆、特別よ」
『クレオパトラやハンニバルじゃない』
「クレオパトラだったのは、私よ」
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仕事してた時、よく所長に怒られていた営業マンTさんとのやりとり
私「あ、髪切りました?」
Tさん「切りましたよ。それより所長との縁を切りたいです」
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「なぜ? 何もそう悲観する必要はないじゃないか、大にやるさ。僕もやる気だ、いっしょにやろう。大に西洋料理でも食って――そらビステキが来た。これでおしまいだよ。君ビステキの生焼は消化がいいって云うぜ。こいつはどうかな」と中野君は洋刀を揮って厚切りの一片を中央から切断した。 「なあるほど、赤い。赤いよ君、見たまえ。血が出るよ」 高柳君は何にも答えずにむしゃむしゃ赤いビステキを食い始めた。いくら赤くてもけっして消化がよさそうには思えなかった。
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「悩みがあるなら話してみろよ」
「実は今、結婚を申し込まれていて、その人と…」
「それは断った方がいい。いや、断るべきだ」
「どうしてですか?」
「だってそいつ、お前と結婚したいって言ってるんだろ?」
「そうですけど?」
「ろくな男じゃねえや」
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「やっぱり必要やろうか?」
「え?」
「あがん名作は必要やろうかね?」
「どがんこと?」
「あの事件は、本当のことやろ?」
「そう、実際にあった話」
「なんで、わざわざ映画になんかするとやろか?うちなんか、知っとるとに」
「知っとるって?」
「世の中には残酷かことのあるて、うちなんか知っとるやろ?ベトナムとか、ほら昔のユダヤ人の収容所とか、でも、うちは、わざわざ、そがん映画、作らんでもよかて思う、なぜ、映画にせんばいけんとやろか?」
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「考えてみたら、私たちの会話ってキャッチボールじゃなくてドッジボールばっかりだった気がします」
「はい?」
「相手に当てて終わり」
「はは!上手いこと言いますね」
「感心してる場合じゃなくて!私はキャッチボールがしてみたいです、あなたと」
「…」
「ボールは投げました…それじゃ」
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「夕刊の最終版でヨックスリー事件の記事は読まれましたか?」
「いや、今日は十五世紀以降のことは何も目にしてない」
前にも勝手に引用したけど。
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「もしもきらいでなかったら 何か一杯のんでくれ」
「そうねダブルのバーボンを 遠慮しないで いただくわ」
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「いちいち そうやってお前はいつも揚げ足を取んだよな、やな性格だぜ」
「アゲヤシじゃねェのか、よく考えてみろよ」
「ケンカ売ってんのかてめェ」
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「ばあちゃん、腹減ったぁ~」
「気のせいじゃ」