南の島へ行って、オカルト部案件だろうという強烈なオーラが出ている木彫りのお面を買ってきた。
「どこで買ったの」
「フランス人がやってる骨董屋」
「これさ、大丈夫なの?」
「すごいだろ」
「うん、なんか怖いんだけど」
「な」
「店に入ったら、これだけすごくてさ。俺のこと、じっと見てるんだよ。けっこう高かった」
「へえ・・・」
「ふつう、買わないよな!」
ホラー映画に出てくる馬鹿な人みたいな人生肝試しやめろ。
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南の島へ行って、オカルト部案件だろうという強烈なオーラが出ている木彫りのお面を買ってきた。
「どこで買ったの」
「フランス人がやってる骨董屋」
「これさ、大丈夫なの?」
「すごいだろ」
「うん、なんか怖いんだけど」
「な」
「店に入ったら、これだけすごくてさ。俺のこと、じっと見てるんだよ。けっこう高かった」
「へえ・・・」
「ふつう、買わないよな!」
ホラー映画に出てくる馬鹿な人みたいな人生肝試しやめろ。
ダイビング仲間の甥太郎に送るものを箱詰めしている。
「テーブルの上のダイコン取って」
「ダイコン?」
「そう」
「ダイコン?!」
ダイビングコンピュータのことでした。
寿司屋で知り合った女子からお礼の品が届いた。化粧箱に延楽梅花堂の小さな瓶が三つ入っている。
美しいはがきに万年筆で書かれたお礼状が添えられていた。
「入梅、鰯の美味しい頃となりましたね。」ではじまり
「本物の梅干をお送りします。酸味と旨味、ご賞味いただければ幸いです。」で締めくくられている。
「おまえにこの梅干、やる。おまえ、返事書け。あのな、うちは梅干も毎年漬けてるから、すきなら送るって書け」
このまま自家製カラスミ贈答リストに組み込まれ、そのうちうちに泊まりに来いって話になるパターン。
車上荒らしが許せない婿と酒を酌み交わしながら話していた。
「『見つけたら酷い目に遭わせてやりたいですよ』って言ったら、お義父さんが『怒りは、何も生み出さない』って言ってたよ」
「それは自分の経験からなの?」
「うん。お義父さんね、昔仕事の会合の飲み会の帰りに、そこで知り合った人から『俺の車に傷をつけた』って言われたことがあったんだって」
「ふんふん」
「しばらく凹みの位置とかお父さんの車のドアの位置とか検証したけど拉致があかなくて、それでお義父さん頭に来たから『お前が俺に弁償しろっていうなら、確かに俺がこの車ぶっつぶしてやる』って…[全文を見る]
蕎麦屋で一切れ一漱石クラスの高級珍味を一口ずつ数種類お土産にもらい、ほくほく持って帰った。
家で一人酒を飲みながら大事に食べていたが、娘を大声で呼びつけ
「おまえ、これ食べろ」とにこりともせずに言う。
見ると半口ずつ残してある。「味を覚えておいたほうがいい」
帰り際急いでいたので忘れていたら、袋に入れて持たせてくれた。
「不良が掃除してると善人に見える法則」が発動して、「パパはやさしいいい人だ!」と思えて仕方がない。
行きつけの蕎麦屋の親父がぼやくのを聞いている。
「息子も結婚する気があるのかないのか・・・」
「最近のやつらは結婚するのが遅いよな」
「そうなんですよ」
あー。まあねえ。
「私たちの若いころは、女の子のことしか考えてませんでしたけどねえ」
「そうだよなあ」
そうだったんだ。
「しかもね、酒を飲まないんですよ」
「そう!飲めるのに飲まないんだよ」
それはよくない?
「それに酔っても殴り合ったり喧嘩したりしないんですよ!」
「そうだよな。俺なんかどれだけ中洲で喧嘩買ったかわからない」
それもよくない??
「不気味だよな」
「何考えてるかわかりませんよ」
ええっと。
暇さえあればBSで映画を観ているが、途中でどんどんチャンネルを変える。
「これ、なんていう映画?」
「『大いなる休暇』。俺、まえに観た」
ちょっと面白そうなので家事の手を休めて観ていた。
「最後、郵便局の女と結婚する(・∀・)ニヤニヤ」
「どうしてそんなネタバレするの?!」
イヤホンをしてipadでyoutubeを見ながらひとりでぴょこぴょこ首を振っている。
父の乱暴狼藉を涙ながらに話す妹に妹の夫は
「お義父さんはそんなことをしていたら晩年寂しい最期を迎えることになるよ」
と言ったが、妹は即座に
「いや、あの人は私たち兄弟姉妹に囲まれて手厚く介護されながら惜しまれて死ぬと思う。絶対」
と答えた。わたしもそう思う。世の中に公平などない。かわいいは正義である。
婿が麻雀で負け続けていることを知った。
「いっぺん俺が入って徹底的に巻き上げてやろうかな」
何のために?!
「こないだ知り合った女の子に日本酒送った?」
「女の子一人で一升瓶はなんだから、四号瓶を二本送った」
一方わたしはまだサラリーマンにメールを送っていない。やはり父の方が数段上手である。
※銘柄も聞きましたが、わたくしに日本酒の銘柄というのは馬の耳に念仏なのでございます。
ダイバー友だちのかわいこちゃんからLINEで連絡が来るようになったため、フリップ入力を練習中。
きっと人にはみな寿命がある。
この車に乗ることをわたしは自分で選んだのだから、待ちうける運命を受け入れよう。
と諸行無常の精神で静かに助手席に乗っている。
急加速急発進速度超過をモットーとする父であった。
今日から一週間実家で留守番をして祖父と父の食事を中心に家事をする。
口の奢った父が鶏レバーの生姜蜂蜜煮をおかわりしており、してやったり感で満たされている。
クックック・・・前回豚コマとも知らないでトン汁をおかわりして食べているときも同様の満足を味わった。
わたしが寿司屋のカウンター席で右隣に座ったサラリーマンと話し込み、facebook idを教わっている間に
父は左隣に座った旅行中の女性二人組に日本酒を送る約束をして、住所を教えてもらっていた。
1.わたしの知らない人好きは父の遺伝である
2.知らないと人知り合う力は父の方が数段上手である
孫にまいにち走り込みをやらされて「俺はこれで倒れて死ぬ」と言っている。
ゴッドファーザーファンとして、庭に菜園を作ってそこで走るべきだと思う。
新宿伊勢丹でジャケットを買い
「これに合いそうなインナーを」
と店員に頼んで、よさそうなTシャツを合わせて買った。
「そしたらそのTシャツが3万円だったんだよ」
「そうなの。この人のTシャツはみんなクリーニングに出してるのよ!」←継母ちゃん
一方もちおはそんな舅がくれた白Tは等しくアンダーウェアとして着ている。
微熱が下がらずだらだらと具合が悪い状態が半月ほど続いている。
インフルエンザの検査にも二度行ったがインフルではなかった。
肩も背中も強張るらしく、昨日肩もみを頼まれた。
実家から帰るの車の中でじょじょに具合が悪くなってきた。
寒気と微熱が出てきて、今朝は節々が痛い。
たぶん今ごろ父は元気になってる。やられた。
春休みの甥太郎を沖縄に連れて行った帰り、妹に電話。
「次は5月に甥太郎をダイビングに連れて行くからな、学校は休ませろ」
「出席日数が内申に響くから、進学考えたらちょっと難しいかも」
「なに言ってんだ!『おじいちゃんがダイビングに行こうって言ってます』って言えばいいだろ!!」
おじいちゃん、落ち着いて。
愛読雑誌がLEONから MEN'S Preciousに変わった模様。
ここ数年BEAMSがお気に入り。
「007 ゴールデンアイ」のクライマックスが流れる横で、童謡「しゃぼんだま」をリピートする孫2歳に「あーもう!あーもう!」と舌打ち。