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読了/嘘の木のことを語る

『嘘の木』フランシス・ハーディング(著) 児玉敦子(訳) 東京創元社

isbn:4488010733
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これはもう絶対ジブリでアニメ化すべき。マーニーとかの感じで。

実はつい最近テレビのコーナーで、小中学生対象の世界レベルのプログラムコンテストに参加している女子中学生を紹介してるのを見たんだけど、彼女の部屋にこの本があったの。机の上の、数冊しか並んでない(たぶん特に選ばれてる)本の、その中の一冊。
そんときは、あら同じ本読んでるなあ、と思ったくらいだったんだけど、読み終わって、なんかすごく納得した。
オーシャンズ8の「犯罪者を夢見る8才の少女のために」ていう名台詞を思い出した。
さすがにわたしももう、ヒロインの少女(14歳)の母親よりもさらに年上(舞台になってるヴィクトリア朝ならへたするとヒロインの祖母くらいでもおかしかないんじゃなかろうか)なので、彼女にはない知識があり、それにも基づいて、彼女には見えないものも見える。だからそのあたりのサプライズはない、今のわたしには。でもわたしがヒロインと同い年くらいだったらすごくはまって、わくわくして、勇気づけられたろうな。小中学生の女の子にプレゼントする本として最適解だと思う。というか、あげたい。

フェイスはずっと、自分はほかのご婦人がたとはちがうのだと思い込もうとしていた。でも、そうではない。ほかのご婦人がたもひとりひとりちがうのだ。

そしてもちろんそういう本は、大人が読んでもおもしろい。