お話しするにはログインしてください。

|

Tips:スクワットは、回数を急に増やすと膝を痛める。調子を見ながら少しずつやってみよう。
id:dadako
読了のことを語る

MURDE ON THE ORIENT EXPRESS by Agatha Christie
これはなんかすごく純粋推理もの的な。なんか、ポワロでなくてもよかったんでは、という気がするくらい。特に最後の方、ポワロを圧倒するような語りになるし。
ちなみに映画はかなり正確に作られてた、でもそれぞれのキャラクターのバランスは難しかったんだろうなあと思わされた。
こないだやったスーシェ版ドラマはもっとドラマティックで、こっちは確かにポワロでなければいかんかったろうと思わされる改変があった。嫌な人は嫌かもしれない。わたしは納得できたんだけど。
クリスティ本人に感想を聞いてみたいような気もする。

id:dadako
読了のことを語る

もちろん、報道記者を自負し論説記者の座を拒否する主人公も、当事者として巻き込まれる。
祈りたい時、もういない人に謝りたい時、そういう時に、どうしても求めてしまう存在を、やはり彼も求めたくなる。じっと、竦んでいるようにも見える。
理屈ではないのだ。

id:dadako
読了のことを語る

『おとなしいアメリカ人 グレアム・グリーン全集14』 田中西二郎(訳) 早川書房
以前、idページで勝手に引用した「無邪気な存在の危険性」、あれがこの小説の大きなテーマの一つだった。
それから、今目の前で起きている出来事(この小説ではインドシナ戦争)に対して、傍観者/観察者として存在することはけしてできない、すべての人間が当事者である、いずれ巻き込まれるということ。
わたしがインドシナ戦争について何も知らないので最初ちょっと混乱したが、時系列としては、この小説のできごとあと、アメリカはベトナム戦争の当事者になる。そしていまだに彼らは無邪気に見える。

id:dadako
読了のことを語る

『老親介護とお金 ビジネスマンの介護心得』 太田差惠子(アスキー新書)
同居人が借りた本。読ませてもらった。
介護を漠然と恐ろしいものでなくするための本。
「介護にいくらかかるか」ではなく、「介護にいくらかけるか」、ビジネスと同じくプロジェクトとして捉え、メンバーを決めチームを作り、あくまで被介護者自身の資産をメインに介護にあたっていく、そのやり方をまとめた、たぶん初心者向けの本。
入門書としてよかった気がする。

id:dadako
読了のことを語る

『冷蔵庫で食料を腐らせない日本人』魚柄仁之助
彼の本は一時けっこう詠んだんけど、リストラ術のシリーズは極端な方向に行ってしまい、なんか珍生活してる人の読み物になってしまって、実践にはなかなか移しにくかったと思う。これは実践本。乾物もっと食事に取り入れたい。かんばろ。

id:dadako
読了のことを語る

『ぼくのともだち』エマニュエル・ボーヴ(著) 渋谷豊(訳) 白水社
タイトルと背表紙のイラストに惹かれて借りてみた。
みやぎくんが書いてた「ともだちを食わず嫌いする」って、こういう状態なんじゃないかと思った。「ともだち」がどういうものかわからないから、ちょっと顔見知りになった相手が自分の予測したあるいはこうあれかしと考えた「その人」とちょっとでも違うと、「この人とはともだちになれない」と決めてしまい、「ぼくがほしいのはそんなにたいしたものじゃないのに」と嘆く。
『地下生活者の手記』は、まだそこに決意があった。『葉蘭を窓辺に飾れ』は、恋人がいた。
この主人公には、他人が存在しない。軍ではどうやってたんだろう、とも思う。
最後、まったく共通点はないのに、『サイコ』のラストの、硬直状態を思い出したよ。
ユーモア小説なはずなのに、わたしにはちょっとリアルなホラーでした。

id:dadako
読了のことを語る

『完全無欠の名探偵』西澤保彦
ずいぶんひっさしぶりに西澤保彦。積読消化。
人に言われて気づいたけど、なるほどこの人のは、けっこうバカミス多いんかも、というかこういうのがバカミスなのかと思い当たるのがいくつか頭に浮かんだり。
でも心理描写はけっこうひんやりさせるところが多くて、とても好き。
ちょっと『腕貫探偵』と感じにてるかな。
土佐弁がお好きな方におすすめ。

id:dadako
読了のことを語る

『周防正行のバレエ入門』周防正行
山岸凉子が「今まで見たバレエ映画で一番おもしろかった」と書いてた『ダンシング・チャップリン』、これ読んでたら、すごく見たくなった。
前半の、まったくバレエと関係ない人がプリマと結婚してバレエというもの自体に目が鱗になる部分もおもしろいのだけど、後半の『ダンシング・チャップリン』という舞台作品を映像作品としてどうおきかえ成り立たせるか、その試行錯誤の思考過程がかなりおもしろかった。
周防さんの書くこの手の本、けっこう好き。
……しっかし、ローラン・プティって予想どおりの人だったんだなあ(^^;)

id:dadako
読了のことを語る

『私家版』ジャン=ジャック・フィシュテル(著) 榊原晃三(訳) 創元社推理文庫
昔、テレンス・スタンプ主演映画の予告編を見てずっと気になってたもの。ちなみに映画も結局見てない。あらすじは、その予告映像からおよそ想像がついたものだったのだけれど、それでもよかった。映像向きとも思う。
青春の光の象徴と影の象徴の愛憎劇ともいうべきだろうか。二人の関係のやらしさというのか、なんかある意味スケベイな小説だったようにも思う。
テレンス・スタンプ似合ったろうなあ。

id:dadako
読了のことを語る

The Tombs of Atuan by Ursuka Le Guin
『ゲド戦記2』でした。『影との戦い』をたぶん十代の頃に読んでそのままになってました。なんとなく当時ぴんとこなかった。
わたし映画のゲドは見たことない(原作がこの本でないのは知ってる)んだけど、これ読んで、宮崎駿がやりたがったというのなんとなく納得した、と同時にやんなくてよかったなとも思った。グインの、他の青春モノに近いやつの方がよりジブリかなーと。

最初のシーンと、最後の方の、二人の会話がすごく好き。
グインの描く故郷は、なぜか、わたしにも、いつか戻りたい故郷だ。

id:dadako
読了のことを語る

『冷蔵庫で食品を減らす日本人 日本の食文化激変の50年史』 魚柄仁之助(朝日新書)
いいタイミングの出会い、ということが、特に本についてよくあるんだけど、この本は、苦笑するくらいよすぎる。出版直後の2007年に読んでたら、ここまでいろいろ身に沁みなかったろうな。
市場の話だけでなく、介護における食の話とか、震災における食の話。食育ってなにか、沖縄の食事情の変化にまつわる嘘ホント。
魚柄氏は、やっぱり頭いいな。

id:dadako
読了のことを語る

『冬の鷹』吉村昭
前野良沢の後半生。
何か描き方が単純化されすぎている気がする。わたしは、刷り込みももちろんあるんだろうけど、みなもと太郎『風雲児たち』の良沢・玄白の方が、より複雑で、人間的で好きだった。いや、むろん、『冬の鷹』も人間らしさを描いてるとは思うのだけど、より矮小な人間性の気がしてしまう。わかるのだけれど。
あと、誰か良沢に、「それではあなたは、あなたにそのつもりはなくとも、あなたが嫌った長崎の通詞たちと同じことをしてることになる」と言ってやれなかったか、と哀しくなった。彼は聞かなかったかもしれないが。

id:dadako
読了のことを語る

え、そうなんですか?
昔どうも苦手に感じたので、ゲド戦記は避けてきてたのです。いよいよ読めというお告げというか、タイミングが来たのかもしれない。
確かめてみます。

id:dadako
読了のことを語る

この前日譚の『THE GIFTS』が読みたいのだが、近場の図書館にはゲド戦記シリーズのものばかりでほとんど見当たらない。しょうがないんでTHE TOMBS OF ATUANというの、予約いれてみた。PUFFINらしいし。
おもしろいかしら。

id:dadako
読了のことを語る

VOICES by Ursula Le Guin
言語化、特に発語すること=作ること。読むとは、自分が見出したいことをそこに見つけること。そして人は、真に見出すべきものは必ず見つける、そして何にでもそれを見出すようになるということ。
「音」にすることは、力を持つ。旅は今から始まる。
ル・グインの猫好きもよくわかるお話。

id:dadako
読了のことを語る

『絵のない絵本』アンデルセン

id:dadako
読了のことを語る

『弁護側の証人』小泉喜美子(著) 集英社文庫
以前読んだ同著者の別の本ほど、文章や描かれてる風俗は古びた感じがしなかった。
しかし大トリックはすぐにわかってしまう。まあそのあたりは昔の推理小説だから、しょうがない。こっちゃ、すれた読者だし(^^;)
真犯人について、ぐるっともう一周くらいするかと思ったら、それはなかった。
しかし、確かに、このヒロインは魅力的だ。

id:dadako
読了のことを語る

『アウシュヴィッツの音楽隊』シモン・ラックス/ルネ・クーディー(著) 大久保喬樹(訳) 音楽之友社
序章と17章「この日も他の日と変わらなかった」がすべてのような気がする。『MOUSE』を思い出してしかたがなかった。
生き延びるには、モラルや人間性を捨て去ること、ナチの機関のひとつに組み込まれること、数字の扱いに慣れること、だ。著者は音楽隊隊員になることで、ナチの機関の一つに組み込まれた。『ヒトラーの贋札』の主人公たちと同様に。
身体感覚に訴えるものは、すべてプロパガンダに利用できる。「快」の感覚に人は容易にだまされる。
あと、12章「アンドレとの一夜」で、「なぜ生き延びるか」の答のひとつをもらった。

id:dadako
読了のことを語る

『エコライフ&スローライフのための愉しい非電化』藤村靖之(著) 洋泉社
読んでて、「ああ、あのモンゴルの非電化冷蔵庫の人か!」と。大がかりなものが多いので、家持ちの方でないとできないものが多いけれど、考え方のアイデアになる部分は大きいと思う。手巻きラジオと白金カイロほしい。あと、非電化洗濯機の実物が見てみたい。リープ・フロッグは以前から感じていた・考えてたことに近いので、呼び名がわかってよかった。

『図説 英国レディの世界』岩田託子・川端有子(著) 河出書房新社
英訳タイトル“The World Upstairs in the Victorian Household--The Mak…[全文を見る]

id:dadako
読了のことを語る

『踊る世紀』鈴木晶(著) 新書館
長年読んでみたかった本。この続きのニジンスキーを中心にした部分はすでに数年前に読んでいる。
現代バレエの始まりといえるバレエ・リュスが生まれるまでの、ロシアを主軸においたバレエの歴史。
古典主義→ロマン主義→クラシック→スタニフラフスキー的リアリズム→オリエンタリズムの流行やモダンダンスの影響と関係あたりの変遷が、その時代時代のロシア帝室・ロシア社会と絡まり合い、とてもおもしろい。
なんでロマンティック・チュチュ、クラシック・チュチュと呼ぶのかに今さら気づいたりして。
『ペトルーシュカ』好きなのだけど、これに詳しく触れられていておもしろかった。Mr.Quin読んだのと同時にこの本を読んだのも縁かも。