奈津に声をかけながら、おばちゃんの顔はどんどんしっかりしていき、目には光と、そして力が、戻っていった。
「言わんとき。」と奈津の口を手で押さえたおばちゃんの顔はもう、2人の子供を育て上げた、母親の、年長者の顔だった。
北村薫の「秋の花」という本で、似たようなシーンがあって、それを思い出した。
(完全にネタバレになるので、詳細は避ける。そしてそのシーンは、その時助けた側が口にする言葉も凄くいいのだ)
奈津への助け方も、良かった。「提灯」と例えている方がいらっしゃったけれど、足下をすっと照らし、寄り添って一緒に行くような。
「新しい時…[全文を見る]
「うちはもうボロボロのぐちゃぐちゃや」という安岡のおばちゃんのお肌がつやつやのぷりぷりでした。
糸子と周防さん
「Mother」の怜南のママとママの恋人だ!!
二人ともすっかり朝ドラ風味になっちゃって(・w・)
婦人会のおばさん、元気そうで何より。彼女は彼女で強い人だね。
主人公から見てあまり良くない役回りの人も、ちゃんと描いてくれるとすごい嬉しい。
また組合長の気遣い(のつもり)を、めんと向かって手加減と言う糸子も、相変わらず可愛くなくて何より。
どうでもいいことなので一度しか言いません
私の親戚にも「恵」という名前のおじさんがいます。
不倫疑惑のある夫が
「店の心配ばかりしてた」
「家族の写真を一番大事に持っていた」
というエピソードが、ありがちっちゃありがちだけど、人間の深みを感じさせる。
そうよねー。人間はいつだって良識的なわけじゃないし、倫理にのっとって動いているわけじゃない。
不倫疑惑のエピソードを伏線のように捕らえると、その回収に目をやってしまいがちなんだけど、個人的には、これは糸子の物語なんだから、糸子の中で決着が付くなら、それはそれでいいと思ってた。
「物語的に説明して回収する」エピソードを入れない、ということは、朝ドラのような物語を作ることにおいて…[全文を見る]
でも、手、にぎっちゃうよー。
抱きしめちゃうよー。そんなんしょうがないよー。
相部屋の男性たちと盗った盗られたと揉めている時に糸子が言った
「あんたら、そんな顔してるわ!」がツボでした。
糸ちゃんが泣いていない間は、私がテレビの前でないといたよ!
戦争終わり!戦争終わり!戦争終わり!
来年は、パーマと洋服の時代。
私は昌ちゃんタイプなので(口うるさくてまじめで小心者)
世間知らずの糸ちゃんにイライラしている感じ、がよくわかる(笑)
しかし、世間は厳しいけど、優しいよね、糸ちゃん。
優しさの出し方が絶妙で膝を打ったわ……。
配給に行かなかった理由も、そしてそれがかえって誤解を生む事も、本当に良く出来てるなあ、と。
ただ、食べ物がたくさんある=闇!で終わらせない。たった15分しかないのに。
ちゃんと段階を踏んで糸子は状況を理解していき、それが冗長じゃない。視聴者も、新たな目線を得るし。
登場人物に、誰一人、(展開のために)視聴者目線でわかっている、…[全文を見る]
先週の糸子と八重子さんの和解のシーンを夫に話していて、
私「もうねぇ、みんな泣いちゃって…」
夫「みんなって?」
私「だからその二人…と私」
( ´-`)。o 0 (…本当はハイカーズのみなさんも…)
昨日の笑った「法螺話」がこんな場所で、こんな風に効いてくる。本当に計算されている。
「言葉で説明しない」ことのバランスも絶妙(時々、説明しなくちゃ行けない状況なんだなーと思うときもあるけれど、基本的には削ぎ落として言ってると思う)
セリフにするべき言葉は
「口をついてでてしまった言葉」だけだ。
それだけで充分だし、充分であるべきだ。
セリフなんかなくても、テレビの画面には他にもたくさん情報があるのだし。
役者の表情、動作。
表現したいものに寄り添うような劇伴。
カメラが捉える、背景。大道具。小道具。
そんなにたくさん、情報が溢れてい…[全文を見る]
この先、仮に糸子が人を殺したりしたとしても、
私この糸子を応援し続けてしまう自信があるわー。
「因果応報」って言われた瞬間の、昌子さんの顔!
普段常識を解いて静止する側の人間だけど
ちゃーんとオハラ洋装店の一員なのねw
しかし、あんな嫌な事言われて腹を立てても
「この機会に自分のことも省みる」かー。
十朱さんと、麻生さんはほんとーに親子って感じだよねー。
正司さんと善作と糸子にも血のつながりが見えるし。
不思議だなあ。
気丈で行動力のある糸子が、何かのたびに人の助けのありがたさを実感したり
自分の恐怖を口にしたりするんだけど、これがもう、泣ける……!
「カーネーション」のノベライズをちょろっと立ち読みしたとき
251ページの一文に号泣しそうになったんだけど
それがこの回でした。
「心細いわ……」
ノベライズも面白そうだったけど、渡辺あやさんのシナリオ自体を売ってくれないかなあ。
受注生産でもいいからさ。
今日、泰蔵兄ちゃんとすれ違った糸ちゃんの顔は
「反省してない」とかそんなわけはない、そう言う顔だった。
ああ……
と思ってみていたら、あさいちではあの顔を
「旦那さんが浮気したところで、初恋の人にあってどきっとした」
見たいに解釈してて、うえええええ!?と思った。
い、いろいろですね……。
こういうときに出てくる「浮気は男の甲斐性」ということばを
キリッとにらんで許さないと言う描写が凄く良かった。
それで、男達はだめだ、それに比べて女だったら、と言うところで言葉が全く出てこなくなるところ。
そこが、また、良かった。
今日は小林薫になかされたのであった。ただ、黙ってやってきたときの、あの顔に。
そして勝さんの浮気発覚!?
いい人だと思ってたのに!浮気なんて最低!とも思わないし、まあまあ、この時代だし、男の浮気の一つや二つ……とも全く思わない。
ただひたすら、糸子がこれにどう対応するのか、が気になるのである。
(女の人に会いに行くかな−?それとも、色々考えた末、めんどくさい!で忘れるかなあ)
でもね。昨日も今日も、思っていますよ。
「おばちゃん!調子のいいときに、調子にのってもあかんけど、苦しいときにくじけてもあかん、でしょう!?」
って。がんばれ。がんばれー!安岡のおばちゃん。
糸ちゃんは、あくまで、糸ちゃんだ。
「物語的に反省」したりしないんだ。
それでいい!
ものすごいリアリティがあった。
あれ見て、糸子は反省してない!と言う人もいるんだろうけど、してるしてる反省してるよ、って言うか、自分を責めてる。そして混乱している。
こういう事、経験あるけど、反省して、自分が悪いと自分を責めた後、でもでもだって、っていうよね?え、いわない?その後また、そう言う自分に自己嫌悪。
みんなが自分を実は嫌ってるんじゃないか、と考えたり、それを確かめたくなったり、拗ねたり。
そう言うのを繰り返しながらちょっとずつ、答えを出…[全文を見る]