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超短編のことを語る

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「こいつ、俺の幼馴染み。3年後の未来が見えるんだ」
「きみがそういうなら本当のことなんだろう。試しにはてなハイクの3年後を教えてくれよ」
「…あれ?何も見えない…」

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「母さんたすけて」
「甘ったれるんじゃない。おセンチな感情なんて捨てろ。パシィ」

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政府は、『地球上どこにいても、すべての人に等しく振りかかる、生命維持に悪影響を及ぼす要素』を発表。
現存する技術ではこれを防ぐことはできないので、冷静に対応してもらいたいと呼びかけ。
観測が始まって以来、ほぼ一定の割合で推移しているという。

マスコミや市民は
「極に近い地域では異なるはず」
「東に向かって移動し続ければあるいは」
「エンリケ・ガスパール・イ・リンバウが提案した技術が使えるはず」
などと騒ぎ立てたが、いずれも実効性はなく、甘んじて受け容れるしかなかった。





時間

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梓と卓也は山中で道に迷ってしまう。日が暮れかけた頃、雰囲気たっぷりの、しかし手入れがされた古民家が、突然二人の目の前に現れた。
呼び鈴の類は見当たらない。玄関と思われる引き戸の外から「ごめんください」と呼びかけるが返事はない。二人は思い切って引き戸を開け、中に入る。暗い屋内に向かって再度「ごめんください」と呼びかけるが、やはり返事はない。
そのとき、後ろで音もなく扉が閉まった。障子なので、夕暮れの残照は屋内に入ってくるのだが、明らかにその光量が減ったのに気づき、二人は振り返った。
引き戸が勝手に閉まるなんてことがあるだろうか。
「・・・」
卓也は驚いて声も出ない。
梓にいたっては
「うわあ」
思わず声を上げてしまう。
「自動ドアだなんて、便利ねえ」

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利用駅が始発の電車に乗った。しばらくすると、車内放送が始まった。
「この列車の運転士はカトウ」
ああ、俺と同姓だ。まあ、ありふれた苗字ではある。座席の半分が埋まっているが、もしかしたら俺のほかにも同じように思っている乗客がいるかもしれない。車内放送は続いた。
「車掌は、カトウ」
うわ、こっちも同姓だ。これはちょっと珍しい。しかし、『車掌"も"カトウ』と言えばいいのに。表記が違うのだろうか。あるいは同一人物が運転士と車掌を兼ねていると誤解されないようにという配慮か。待てよ、俺もカトウだから、最初から「運転士もカトウ、車掌もカ…[全文を見る]

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同居人と飯を食いながら、ぼんやりとテレビをみていたら、当時世間にもてはやされていた水泳選手が、きらびやかな衣装をまとって画面に登場した。
「あいつはどうにも好かん」
私がつぶやいたのを聞いて、同居人が問いかけてきた。
「どうして」
正味のところ"生理的に受け付けない"風味の感情が出発点なのだが、それではあまりに芸がないと思い、理屈を付けてみた。
「ええとね、妙な靴を履いていたとか、なんたらいう銘柄の服を着ていたとか、そんなことで新聞に取り上げられるのが気持ち悪い。水泳の選手なら水泳で取り上げられるようにしろと思うんよ」
「ふ…[全文を見る]