はっ。もしやこの断絶は週をまたぐの?きゃーー。そしてパン焼きといえば、戦時中、ふすまや全粒粉とかしかなくて、それでうどんうってもすいとんしても美味しくなくて、パン・ド・カンパーニュを焼いたっていう辰巳浜子さんの話…(芳子さんがお母さんの話としてしてたから、それって浜子さんよね…)
荻田尚子さんのレシピ本にもあるんだけど、粉と水と時間があれば、発酵はさせられるから、粉と水と、密閉して火を入れられる空間があれば、そりゃ焼けるのよね。中東の方には土の中に入れて焼くパンがあるくらいだし…とと姉ちゃんのこれは、パンケーキかなー。
家に不満を持ちながらも、その家に三人の教え子を招いて、再会を喜ぶ事を優先する東堂に対して常子が昨日の放送で感じたであろう事を口にしたり、同情したりする事が如何に無駄で、失礼な事だろうか、とわかる三姉妹を東堂があの家に「お招き」した日。気をまわす、空気を読むって根本的には自分の妄想でしかないのよね。
そして「あなたの暮らし」は「いろんな暮らし」って事だ。
そしてこの狭い家で東堂が「夫との時間がもっと欲しい」と感じる事。要望が一緒に暮らす夫を少しでも元気づけるものである事。気鬱にしてる家族と暮らすのは辛いからね。暮らしは箱ではなく…[全文を見る]
カーテンが開いて、ワンピースを着たカフェ浪漫の女性たちの顔が、本当に素晴らしくて、嬉しくて、綾さん役の嬉しさ、喜ばしさ、の顔が美しくて、これぞまさに「暮らしの手帖」の目指すところ、という感じがする。それを映像で見せたシーンだったと思う。
こないだ、「とと姉ちゃんのあの雑誌」で大橋シズコさんが「失敗」について「失敗してもごめんなさい、私バカだったわって言えばいいんです」みたいなことを言っていたのですが、とと姉ちゃんは、それを大事にして作ってるドラマだな、と思う。
言葉で「母親の力も大きい」と。
ずっと、君子はちゃんと母親だったし、そういう場面もたくさんあったし、「とと姉ちゃんでありたい」という長女を娘として見守ってる期間はずっとあったのに、視聴者の感想、なんか見ると、なんだか母親としてどうなの、みたいな言われ方をしてるの、ちょくちょく目にしててねえ。
彼女は、彼女のまま「母親」だっただけで、例えばのんきでお嬢さん育ちな所は、彼女の性分に過ぎないってだけだったんだけど。
で、そういう不完全さも含めて母親である事を描かれてるって誠実だし優しい描き方だなあ、って思ってた。
私は、とと姉ちゃんは…[全文を見る]
「もうこの世の中、失敗してるようなもんじゃないですか」ってスカッとするなあ。
とと姉ちゃん、は、坂口安吾の堕落論や、吉本ばななの「単純に、バカみたいに」なのねえ。
五反田が作家デビューする中、安易にまりこを推薦したり、あやさんを家に引き取ったりもしない。そういうとこ、本当にこの脚本は誠実だ。