いつも私は、見た舞台の感想をどこに書いてるのかなあ…舞台、かなあ。それとも書いてないのかなあ。自分のiDページかなあ。
「スターダム」花組バウホール公演 スカステにて。
主演の鳳月杏さんの歌は「上手い」というのではないんだけど、声や雰囲気がこの芝居にとても合っていて、この歌と、この人の、ともすれば単調、と取られてしまいそうな、割と淡々とした台詞回しがあって、この物語なのかなあ、などと思った。スターを輩出するオーディションに集まった若者たちの群像劇。
いろいろな事情を抱える若者たちがスターを夢見る、という物語もステレオタイプだし、実際…[全文を見る]
劇団☆新感線『蒼の乱』
星のところに、ネタバレいれてます。
まず、新感線における早乙女太一が、本当に信頼されているんだなあ、と感じて嬉しいです。どんどん担うところが大きくなっている。そしてそれは、彼の高い技術がそうさせている、という…
このたび、コメディもいける、ということが証明されたので、ますます楽しみな存在に。
殺陣の緩急の付け方、動きの滑らかさ、力を抜いた立ち姿の美しさ、そして、声のよさ。
新感線の若手男子は「舞台俳優じゃない人」である事も多いので、早乙女君の発声のよさがとにかく際立ちます。声先の登場シーンにはドキッとしたも…[全文を見る]
新橋演舞場でスーパー歌舞伎「空を刻む者」
私は、脚本の前川さんが好きなのです。感想としては、最後で全部チャラになった、という感じかな。
扉を開けた瞬間は全部がつながって、圧巻。
新橋演舞場には、西光亭のくるみクッキーがうってるんですね。あの箱、かわいい。二階でうってるどら焼きがおいしいのでおすすめよ♡
見終わった後ナイルでカレーを食べて、herbsでケーキを買ってかえってきました。おなかいっぱい。
台詞を発する役者の口が、泣き声に変わってしまう、と言うのは、それが演出なのか役者の感情移入による物かはわからないけれど(そしてもちろん、そのどれでもいいのだけど)なんとも残酷な事だ、と思った。
原作でも、そしてこの舞台の上でも、少女達の日常と人生を殊更に悲哀に満ちた物として描こうとしてはいなかった、と思うのだ。
思うのだけど、どうしたって肉体は、哀しさや辛さを浮き彫りにしてしまう。
苦痛に満ちた日常を見せてしまう。目の前の舞台で起こっている舞台が、時々遠くなったのは「想像を絶する」事だったからか。
そうかと思うと、ぐっと近寄って来…[全文を見る]
マームとジプシー「cocoon」
舞台の上で起こっている事が遠くなったり近くなったり、そうかと思えば体の中にひゅっと入ってきたりして面白かった…漫画では、「生きる」為のズルさが建前も含めてありのまま描こうとされてた気がするけど、それが、美しく昇華されてしまった感じはした。
でも、これが、創作において、現実の体を持つってことなのかなあ、とも思う。
ナイロン100℃「わが闇」
興奮。そして「とっても個人的だ」と思える涙。逡巡した舞台。チケットとって良かった。
家族の全員が求める何かを得られず、渇望し、足掻く様子は切実で、哀しく、愛(かな)しい。
それでもこの家族の時間の中に光るものはあり、その事実は絶対に消えず、これからも存在し続ける。